「先生の様に速く弾けるようになったよ。」
得意げに弾いてくれた生徒さん。
一週間で、見事な成長ぶりです。
しかし、速く弾きたい気持ちと指の動きがうまく噛み合わず、どうしても転んでしまうところがある。
どうやらその場所に来ると力が入り、背骨をぐっと押し下げてしまっているようです。
本人の気持ちを潰さずに、改善させるにはさてどうしよう?
少し、その姿勢の真似をして弾いてみせた。
すると…張り切っていた顔に少し暗雲が見え始めました。
これは、大変!
そっと後ろからhands-onして、身体へ無言のメッセージを送りながら、「上手に弾いているから、身体がかっこよくなってきたみたいよ。よし!リズムにのってもう一度弾いてみようか」と促す。
すると…手の動きが自由になり、粒を揃えて上手に弾いてくれました。
背骨を押し曲げなくても弾けることを経験し、次には自ら姿勢を整えていきます。
自然の動きを掴んだようです。めでたし、めでたし💕
時々、指導者が熱心になるあまりに、観察眼が厳しくなる光景に出会うことがある。
確かに的を射るアドバイスであっても、何か心に引っかかるものがあります。
ですから、観察の眼差しも、優しく、温かなものでありたいと思うのです。
今日のレッスンはどうだったかな?
自分を省みながら、また精進していこうと思います。
2020.9.3