チョークって、お名前だけはかねがね伺っております、みたいな存在になってるのだね。
先日いじってあるカブで、内容は80ccで純正pd16キャブとい組み合わせ。なーんも気難しい組み合わせではないんだが、エンジンのかかりが悪いと言う。
そうですか、見ますよと預かったんだが心当たりがない。もしかしたら夏場に組んだからスローの調整かしら?と触ったんだが、特別何が変わったとかない。
冷間時と暖機後、両方確かめて問題ないですと納めたんだが、やっぱりエンジンのかかりが悪いと再度持ち込まれた。
うーん?なんだ??
預かってみたが、やっぱり何もおかしくない。
なんでだろうと、乗ってもらって一緒にいる時に、調子の悪い状態を見せてもらおうと乗り出そうとしたその時!
エンジンはもう暖まってるのにチョークを引いてるんだ。
あ、そっか、この人ね、チョークが付いてる車にも乗った経験がなかった。チョークはエンジンをかける時に引くのですよ、の言葉を忠実に守っていた。
なるほど、自分にとって当たり前でも当たり前では無い事を知る。
エンジンが冷えてる時は燃料を濃くしてあげないとアイドリング出来ないから、アイドルが安定するまで徐々に戻して使うのがチョークと言う機構なんですよん。
と、こんな説明をしたら新たな問題が発生した。アイドリングが低いのをチョークを引いて解消しようとする事態が発生する。
アイドリングにはアイドルスクリューという別の調整機構があるのだねえ。
難しいね、こういうのを説明するのって。
車なんかは数十年前から全自動のインジェクションだからね。燃料の濃さとかアイドリングの調整とか考える必要がないんだもの。
知らなくて当然、知る必要がなくなってるんだから。