役所広司主演
第76回カンヌ国際映画祭最優秀主演男優賞受賞作品
寝る前は、必ず読書する平山さん
無口な平山さん(役所広司)の淡々とした日常を描きます
いつもの朝、いつもの仕事、いつもの休憩、いつもの晩ご飯、いつもの、、
毎日同じルーティーン
東京スカイツリーのあたりで、ぼろアパートに暮らしている平山さん
近所の老女が通りを掃く音で目覚めます
歯磨きをし、鉢植えに水をやり、自動販売機で缶コーヒーを買って、軽ワゴンに乗り込みます
仕事に向かいます
仕事は公衆トイレの掃除
いくつものスタイリッシュな公衆トイレを掃除して回ります
愚直なまでにプロフェッショナルな仕事ぶりです
無口な平山さんが主人公なので、必然、台詞はほとんどありません
と言っても、公園のざわめきや、道路の騒音、水の音や木々の葉のこすれる音
市井の音はうるさいほどにしています
また、平山さんの車には、たくさんのカセットテープがあり、運転中に音楽が流れます
1960年~1970年代の洋楽が流れます
ワタクシの、そっち方面の知識はありませんが
どこかノスタルジックで、大都会を走る軽ワゴンの映像を、とても味わい深いものにしています
平山さんは、いつもの場所で、いつものサンドイッチを食べて、お昼休憩しています
休憩中、空を見上げ、木漏れ日を写しています
たまに、”平山さんのいつも”を乱すことが起こりますが、ほどなく復旧しますw
このシーンは、姪っ子が突然やって来た!という場面です
とまあ、起伏はほぼ無いような話でした
だからこそ
この映画は、役所広司主演でなければ成り立たない映画だと思いましたよ
この映画を見て、ワタクシ背筋が伸びた思いです
清貧の思想、、、
◇おまけ
平山さんが、いつもの銭湯で、風呂上がりに、火照りを冷ましている時、その待合のテレビに、大相撲中継が流れます
阿武咲の勝った瞬間が大写しになります
なぜ、阿武咲だったのでしょうか
監督ヴィム・ヴェンダースの目に留まった力士が阿武咲とは。
阿武松、光栄でしょうね
監督のご贔屓なのかしら?