是枝裕和 監督・脚本

ソン・ガンホ 主演

カンヌ国際映画祭 最優秀男優賞


ソン・ガンホさんは、人間味に溢れ、懐の深い味のある演技でした

受賞も頷けます



 

是枝裕和監督の作品には、これまでも「家族の形」を考えさせられる作品がいくつかありました

今回の映画でも、不思議な家族の在り様が見えてきます

 

赤ちゃんを売って儲けようとする男たちが

赤ちゃんのお世話をします

生みの親も合流します

親に生き別れた、養護施設で育った少年も加わります

(この少年が、とてもいい味を出しています)

みんなで協力して、赤ちゃんに関わっていきます

そのうち、情がうつってしまいます

徐々に、家族の絆のようなものが生まれていきます

 

 

ある夫婦が、その赤ちゃんを欲しいと、ブローカーチームと面会する場面

死産したばかりの妻が赤ちゃんんにおっぱいをあげるシーンに、また、その光景を呆然と見つめるブローカーチームに、万感胸に迫りました

 

赤ちゃんは、捨てられたのではなく、守られたのだと

いろんな事情の母親の、無償の愛が滲んでいます

 

エンディングでは、いろんな方向の思いやりが畳みかけるように続いて、私は感極まり、久しぶりに泣きました

※近くの席の女性が、かなりすすり泣いていらっしゃり、それに触発された感もありますが