神道の唱え言葉に「とほかみえみため」があります。

これに似た言葉で「トホカミヱヒタメ」があります。

 

「トホカミヱヒタメ」と「とほかみえみため」

「ヱヒ」と「えみ」の違いです。

どちらが正しいのか。これには諸説あるようです。

 

「トホカミヱヒタメ」は『ホツマツタヱ』が出典で

国常立尊の八人の御子神の名前が由来です。

発音は「ト・ホ・カ・ミ・イェ・ヒ・タ・メ」。

「ホ」は「お」ではなく、「ほ」と発音します。

「ヱ」は「ゑ」のカタカナ表記ですので

「エ」ではなく「Ye(イェ)」と発音します。

 

 

名前を列挙しますと

トノミコト・ホノミコト・カノミコト・ミノミコト

ヱノミコト・ヒノミコト・タノミコト・メノミコト

ということになります。

 

方位への対応は以下の通り。

ト(南)、ホ(東北)、カ(西)、ミ(東南)

ヱ(北)、ヒ(西南)、タ(東)、メ(西北)

 

 

これに対して白川神道や吉田神道では

「とほかみえみため」と発音しています。

 

 

さて、私なりの解釈での結論を言います。

 

結論は「どちらも正しい」。

 

どういうことか。

 

 

「トホカミヱヒタメ」は人間の霊体に作用して

「とほかみえみため」は人間の肉体に作用する

と考えます。

 

一方を「正しい」とすれば一方は「間違い」

ということになりますが、私は、どちらかを

切り捨てるのではなく目的によって使い分ける

と考えます。

 

 

「ヒ」は「火」であり「霊(ヒ)」に通じます。

「ミ」は「水」であり「身(み)」に通じます。

それぞれハタラキが違う訳です。

 

霊体に作用するのは「トホカミヱヒタメ」

肉体に作用するのは「とほかみえみため」

と言う風に。

 

 

説明の都合上、「肉体」との対比で「霊体」と

表現しましたが、ヒトの意識や精神や魂などの

目に見えない部分のことです。

 

 

ちなみに「ヱ(平仮名は「ゑ」)」は

「Ye(イェ)」と発音し

心臓のハートチャクラに影響します。

心臓はまた「小さな脳」と呼ばれていて

ヒトの魂の所在地とされています。

その心臓に直接影響するのが

「Ye(イェ)」の音霊なので

「Ye(イェ)」を唱える時は

心臓に響かせるよう意識します。

 

 

「トホカミヱヒタメ」と「とほかみえみため」を

肉体感覚を使って調べると、肉体に作用する

「えみため」の方が反応がいいのは当然のことで

霊体への影響は簡単には調べられないからです。

だから「えみため」の方が肉体感覚で「いい感じ」

になるという訳です。

 

 

「吐普加美依身多女 (とほかみえみため)」と

表記する場合もあります。

 

ちなみにフトマニ図で「トホカミヱヒタメ」

の文字を線でつなぐと八芒星が描ける上に

同じ音が重ならないようになっています。

 

 

フトマニ図

 

トホカミヱヒタメを線でつないだ八芒星

(手書きなのであまりキレイに描けてません)

 


これが「とほかみえみため」だと「み」の音が2つになり

線でつないでも八芒星にはならず、同じ音がかぶるので、

方位も八方位に対応しません。

 

 

しかし、だからと言って「とほかみえみため」を

否定して「間違い」だと言うつもりはありません。

「とほかみえみため」は長い年月、人々が心を込めて

唱えて来た言霊ですので大きなパワーを持っています。

何より、天皇が毎日唱えている祝詞とされています。

「とほかみ」は「遠津御親神」を意味します。


 

それと、もう一つ。

さとうみつろう氏によれば

先祖の名前を呼ぶ(発音する)と

先祖から自分に受け継がれた能力が

遺伝子に反応して発動するのだとか。

 

 

私達の先祖をたどると神に行きつきます。

様々な神様の名前を唱えるということは

その神様から自分に受け継がれた能力を

発動させることにつながる訳です。

 

神々のチカラが遺伝子レベルで私達に

受け継がれていて、その能力を発動させる

カギとなるのが「神様の名前を唱える」

という行動になります。

 

 

そのように考えてみると

國常立神の八人の御子神の名前である

「トホカミヱヒタメ」を唱えることで

祖先である神々の能力が発動するように

なる訳です。

(個々の詳しい能力は不明ですが)

 

 

 

そういう訳で、私がオススメするのは

 

トホカミヱヒタメです。

(平仮名はとほかみゑひため

 

 

もちろん「とほかみえみため」に馴染みのある方は

そちらを唱えればよろしいかと。

 

 

この記事で言いたいのは

「どちらが正しいか」という議論ではなく

「目的に応じて使い分けたら?」という提案です。

 

 

というか・・・どちらか一方というより

 

心身(霊体と肉体)の健康を保つために

 

どちらも唱えたら良いのでは?

 

唱える場所は自宅でもいいんですが

せっかくなら神社で唱えると、より効果的かと。

(他の参拝者の邪魔にならない場所で)

 

 

 

日本列島周辺の地形

(本文とは関係ありません)

(じゃ、出すなよって話ですわな)

 

※凄く詳しく説明しているサイト

 

 

<引用(赤文字は私が色付け)>

心臓は小さな脳

神経心臓学を専門としているカナダのモントリオール大学名誉教授で、米国カリフォルニア州立大学(UCLA)医学部非常勤教授のアンドリュー・アーマー博士(J. Andrew Armour, M.D., Ph.D.)によると、心臓には約4万個のニューロンから成る、解剖生理学的に脳と同じ神経構造Heart Brain(心臓脳)が存在しているとのことです。

この心臓脳は、大脳とは関係なく学習、記憶、決定、知覚などの働きを独自にしているということがわかっています。

脳からの自律神経の交感・副交感神経による心臓への信号と、血圧、心拍数、心拍リズム、ホルモンを感知する心臓から脳への感覚神経ニューロンの信号の両方が心臓の内在神経系には存在しており、脳から心臓へ送られる情報量より、心臓から脳へ送られる情報量の方がはるかに多いということがわかっています。

また、内在心臓神経系には、脳からの信号とは無関係に働く長期と短期の記憶機能もあると言われています。

また、心臓でストレスホルモンの分泌を抑制する心房性ペプチドというホルモンが作られているということが1983年に発見され、心臓は循環器系だけでなく内分泌系臓器にも分類されるようになりました。その後の研究で、脳と神経節だけで作られていると考えられていたカテコールアミン(アドレナリン・ノルアドレナリン・ドーパミン)や、愛情ホルモンとして近年注目されているオキシトシンも心臓でも産生されていることが明らかになっています。<引用終わり>

<引用元>

 

幣立神宮

 

南阿蘇 上色身熊野座神社

(かみしきみくまのいますじんじゃ)

 
 

 

 

幣立神宮でのお話↓