JIS溶接試験 基本級TN-F溶接 (*'▽') 実技 | 溶接マン WELDING

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 今日はJIS検定・基本級TN-Fの実技についてです。

JIS検定はどれもそうなんですが、電流設定や溶接条件を

それなりに理解していないと合格は厳しいっス。

会社でも経験した人から何となく内容を指導してもらえるかと思いますが、

なかなか作業に追われて、そんな暇がないのが現状ですよね。

 

バリバリの溶接経験者であっても条件が違えば、合格は難しいんじゃないかな。

それが基本級であってもです。

今回のTN-F基本級の検定でも、ワタクシ、最初はまったく条件が分からなかった。

ネットで調べた動画や解説をもとに試行錯誤して、なんとか合格できた思い出がありますが、

今でこそ、条件が理解していれば、こんなことは朝めし前じゃんって思います。

 

専門講師に教えてもらうのと、そうでないにわか仕込みの経験者に教えてもらうのは

天と地の差ですねとあらためて感じる今日このごろです。

てなわけで実技に入りたいと思います。

 

板厚3.2mmのSUS304の試験材料を用意します。

片側30度の開先部分はステンレスブラシで磨いてキレイにしておきます。

バリはちゃんと除去して、ルートフェイスほぼ無し、ルートギャップほぼ無しで

固定冶具にセットします。

たぶん、普通の鉄工関係の会社にはこんな冶具は無いと思います。

平置きで、そのまま溶接するのがほとんどじゃないかな・・・

 

でも本来は試験と同じ環境に近い条件で練習するのがベストだと思います。

機会があれば、製作してみてもいいかもしれませんねニコニコ

溶加棒は径2mmで、両端を仮付けします。

今回は裏も表もやりました。

仮付けのやり方は板の角先だと溶け落ちちゃうかもなんで、板上にプールをつくり、

棒を溶かしこんで、片方の板に伸ばしつける感じ。

それか、仮付けしたい箇所に棒の先端を置き、アークをパッパッと断続的に

発生させて棒に熱を加えて、先端が赤い球状になりかけたら一気に溶かし込んでつけちゃう。

ちなみに僕は後者のやりかたです。

    

裏も表も両端を仮付けしたら、ブラシで磨いておきます。

一層目はメルトラン法(なめつけ)、電流値80Aでバックシールドは忘れずに!!

(ほんとは一層目90Aが裏波出しやすいかな。)

シールドガス流量は5 L/min~ 10L/minぐらいです。

開先の先端にアークが集中するように、タングステン電極棒は1.6mm。

鈍角に削ったものを使用します。

溶かし込んでプールを形成したら、進む、これの繰り返しです。

せっかちな人はついついササっと進んでしまいますけど、

裏波が出なくなるので、十分に溶かしこんでいきましょう。

いい感じに裏波が出てます。

バックシールドは二層目もかけます。じゃないと酸化しちゃうので滝汗

二層目も電流は80Aそのままでやりました。

70Aぐらいまで落としたほうがいいかもしれないっすけど、

設定変更がめんどーだったので口笛

(電流値を下げると棒の先端が玉になりやすい)

二層目で溶加棒は置き棒なら一層目のビードにそって置き、ウィービングで

溶かしつけていきます。

棒送りの場合はプールを形成した先に棒先をチョンとつける感じで

ウィービングしていきます。

プールは先へ先へ、溶加棒を追うようにして進み、ふり幅はなるべく広げすぎないように

注意しながら走ります。

あと言い忘れましたが、プリフロー、アフターフローの設定も重要ですね。

アルゴンガスが当たらないとすぐ酸化して汚くなるので、

シールドガスの設定はきちんとしましょう。

ちなみに今回のシールドガス設定はプリフロー2秒、アフターフロー5秒で

クレータ無し設定でした。

 

今日は以上です。

お疲れさまでしたニヤリ  ではでは~(*'▽')