一日4勝の大活躍、池田敦騎手! ワンモアグローリーのお話も・・ | 金沢競馬担当日記

金沢競馬担当日記

金沢競馬のレース実況を担当するアナウンサーが、金沢競馬に関するあれこれをつづります。

こんにちは、泉です。

金沢競馬県営第七回の開催が終了しました。

 

全国的に猛暑となる中、金沢も例外ではなく

日曜、火曜ともに大変暑い中レースが行われました。

そんな中でひときわアツい活躍を見せたのがこちらの方!

池田敦騎手です!

7/15に一日4勝をマーク!お忙しい中7/17にお話を伺いました。

 

― 一日で4勝というのは初めて?

「あまりそういうことは考えないので・・多分初めて。

(騎乗馬のラインナップを見て)いけるかなという思いもありましたけど

逆に勝たないといけないところだ、という思いの方が強かった。」

 

と嬉しさよりも緊張感が勝っていたのかな?と感じましたが

これには続きがありまして、その内容と合わせると私が考えていた

ような単純なことではなく、池田騎手の騎手哲学とも言うべき

考え方からのコメントということが分かりました。

 

「上手い騎手とそうでない騎手との差は走らない馬を走らせるより

勝てる馬で確実に勝つということ。それが一番大事だと思っている

今回はそういう馬が重なったので・・・

 

そういう時は他の騎手も当然黙っている訳はなく勝機を見出すために

あれこれ仕掛けてくるので、その駆け引きもしなければいけない。

なかなかツラい部分もありますよ。」 

 

緊張感というよりも騎手という仕事に対する考え、そしてその考え方

騎手哲学から来る自負や責任感というものを感じました。

 

そしてこの日の池田騎手の4勝の中でも特にワンモアグローリーの

新馬戦は内容的に目立っていたので取り上げたいと思います。

900mの勝ちタイムは出色のと言っても差し支えないであろう

 

55秒2!

 

 

 

このレースの2着馬のタイムは58秒8で、もう一鞍あった

新馬戦の勝ちタイムが57秒7ですからやはり優秀。

ジッテが日本海スプリントで更新するまでの900mのレコードが

55秒0ですからこのタイムを新馬戦でマークするというのは驚異的。

 

池田騎手は

「あれは元々強い馬なんですけどちょっと調教で難しいところを

見せる馬で厩務員さんが手を焼いていたので代わりに乗ろうか?

というところから始まったんですけど

 

まだゲートで外に逃げる癖が直りきってはいないですが

それが解消すればもう一回り強くなると思うんで・・・

今の課題はまずゲート。もう馬の能力というのは周りと全く違うので

今回はクラスが違う馬とのレースみたいになりましたね。

 

距離はある程度長くてもいいかなと思います。短いと他のがビュッと

行って終わっちゃうってこともあるとも限らないので。

 

あの馬の持ってるいいところというのが瞬発力。

行きだしたら加速がつくので今回900mで少しヨレても

あの通り横綱競馬になりました。」

 

と高くその能力を評価。

 

 

 

管理する佐藤茂調教師もお忙しい中取材に応じてくださいました。

 

「走るね。久しぶりに走る新馬だなって。でも55秒台で走る

馬も結構いるから・・・

(55秒2ですよ?という私の問いかけに)

フフッ。

(と少し嬉しそうにした後)

まだね、上に行ってモマれてるわけじゃないから。」

 

―印象は

「走力はあるなと見てたんですけど

ゲートに少し出てから逃げるところがあったんで

それを直すのに時間が掛ったので・・・」

 

―それが解消すればその先も

「そうですね。可能性は感じられる馬かな、と。」

 

―距離については

「距離はそんなに心配してないですけど。調教乗ってても

スタミナありますので。」

 

―目下スタートが課題

「この間もそんなに逃げてる訳じゃないけど一回だけちょっとこう・・

ハミに当たってるけどもそれだけかな。だいぶ良くなってきてるから

どの馬でもそうだけど順調にいってくれれば。」

 

―今後は

「どこかで1400mを一回使って順調にいけば2歳の

グランダムジャパンのレースを使いたいですね。」

 

佐藤調教師も慎重な口ぶりながら

高い評価をしていることがうかがえます。

全国区のスターになってくれることを期待しましょう!

 

 

次週金沢競馬は7/22、24と日曜、火曜の開催。

24日には重賞・金沢スプリントカップが行われます。

是非ご来場、ご観戦ください。

暑い日が続きますがくれぐれもご自愛下さい。