季節はいつしか春になり海水温も一番低くなってしまった。魚の活性も下がってしまい釣れる魚も絞られてきてしまう。毎年恒例でこうした状況で出かけるのは深場の深海釣り。遠い場所まで出かけるので土日ではなかなか天気の都合が合わずに出船できない。そこで平日の日並の良い日を選んで2月29日に静岡県遠州新居町隆栄丸で出船することにした。前日に確認すると4時集合し4時半に出船するとのこと。車を走らせて港に向かう。車の中には深海用の道具一式を準備。今日はキンメを狙うということで自作の投入治具を用意している。オモリは400号をいくつか用意しておかないと根がかりに対応できない。リールはミヤマエの大型電動リールでPE16号を1000m巻いている。たまに細いハリスや中型の電動リールで参加する方もいるが他の人とのトラブルになったり、高切れしてしまって1日釣りができないなどの残念な結果になってしまうので道具はきちんと揃えたほうが良い。港に到着すると常連のNH氏を初めほとんどみなさん人生の大先輩方ばかりである。クジを引いて私はドベになり真ん中の席に着座。前後からどちらから魚が入っても当たりがあるので個人的には好きな座席である。船は定刻暗い中を漁場へ向けて走りだしていく。隆栄丸は夜間航行でも衝突防止装置がついているので安心である。1時間強走って漁場へ到着。魚探を見ると結構な感じで記録(反応)が出ている。夜明けを待って投入開始。船が走りながら仕掛けを1人づつ投入していく。大ドモのお客さんが少し投入に時間がかかるがせっかく良いポイントでもずれてしまったり、群れが動いてしまうと全体の釣果に影響してしまうので注意してもらいたい気分である。私の番になりオモリを投げると仕掛けが海中に入っていく。リールをフリーにして水深400m程度の海中に仕掛けが下りるまではしばしの時間。次の投入の準備をしていく。底にオモリが着いて仕掛けがたるんだら道糸を張ってフケを取っていく。朝のうちは魚が少し浮いているケースが多いのと根がかりもある場所なのでそれを避けるためである。途中で当たりがあり竿先がクンクンとなる。徐々に上げていくと追い食いしたようで暴れている。全員に当たりがあり巻き上げを順番に開始。20分ほど経過して仕掛けが上がり、海中から真紅にキンメダイが上がってくる。口バレした場合に備えてタモを協力して構えておく。最初の投入で私は11引きをゲットして満足気分。次の投入でも7匹をゲットしてクーラー内で賑やかになった。少しサイズが小ぶりなのが気になるが当たりが多いのが楽しい。次の投入ではクロムツも釣れていい感じ。4投目になるとさすがに当たりが少なくなったので別の場所に移動。アコウダイも狙う。しかし、バラムツやサメが出るようになり、キンメもアコウも恐れて当たりが出ないようである。春先なので仕方がない。海はまっ平らで風もなく深海日和。結局6投して合計33匹のキンメを確保して終了となった。刺身だけではなく干物も作って楽しむことができた。深海釣りは装備も大がかりだが別の釣りにも応用できる釣り。機会あればチャレンジいただきたい。