『どこにもない芥子の実』裕福な家の若い娘であったキサーゴータミーは、その愛するひとり... 『どこにもない芥子の実』 裕福な家の若い娘であったキサーゴータミーは、その愛するひとり息子を幼くして失った。 冷たい骸(むくろ)となった我が子を抱えて、来る日も来る日も、この子の病を治す者はいないかと村中の家々を一軒一軒尋ね回った。 そんなある日、女を不憫に思った村人が祇園精舎の釈尊のもとを訪ねてみることをすすめた。 骸を抱きかかえ、ただただ立ちつくすばかりの女に釈尊は静かに次のような言葉を伝えた、「そなたよ、その子の病を治すには芥子の実がいる。これより町に出て四・五粒ほどの芥子の実をもらってくるがよい。しかし、その芥子の実は、まだ一度も死者の出ていない家からもらってこなければならない」。 それを聞いた女は慌てて町に向かい、釈尊のいう「死者の出ていない家の芥子の実」を求めさ迷った、来る日も、来る日も。 芥子の実はたやすく手に入れることができた、しかし死者の出ていない家はどこにもなかった。 ついに求める芥子の実を得ることができず、女は途方にくれて釈尊のもとへと戻った。 その時、女は釈尊の静かな眼差しに触れて、初めて我にかえった。 そして、我が子の冷たい亡骸を墓所におさめ、再び釈尊のもとへと帰り、弟子となった。 終生、深い祈りを捧げつづけた。 合掌 『パーリ長老尼偈註』 皆さん、おはようございます。 昨日、一昨日と東京で瞑想と法話会を執り行ってまいりました。 ご参加くださいました皆様方には、この場をお借りいたしまして厚く深く御礼申し上げます。 特に、当方の法話会はご参加くださる皆様方との対話を通じて、仏教を主軸にいろいろなテーマについてお話を交え合うというものです。 従来の法話会のイメージとは少し違うかもしれませんが、これこそ本来の仏の道、現代を生きる仏教という教えにふさわしい法話では、そう自負しております。 今後も、こうした法話会を全国いろいろな場所で開催していきたいと思っておりますので、是非たくさんの皆様方のご参加を心からお待ち申しております。 なお、次回の東京での瞑想・法話会は7月15日(土)・7月16日(日)を予定しています。 詳細はブログ等で追ってご案内いたしますので、是非楽しみにご参加いただければ嬉しいです。 それでは、本日も実り多き素晴らしい一日となりますことをご祈念いたしております。 光啓 九拝 #どこにもない芥子の実#釈尊#祇園精舎#瞑想会#法話#仏 天宮光啓さん(@koukei_amamiya)がシェアした投稿 - 2017 Jun 11 4:15pm PDT