バーナードの著書を本棚から引っ張り出し、そして思うこと。 | 中小企業の成長・発展、地域活性化に繋がる事業承継の実現へ

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リーダーシップと組織運営に関する研修の準備をしている際に、以前から思っていたことが再び頭の中に現れた。


以下、本棚から引っ張り出したダイヤモンド社「経営名著シリーズ2 新訳経営者の役割 C.I.バーナード著 山本安次郎・田杉競・飯野春樹訳」からの引用です。



組織は、(1)相互に意思を伝達できる人々がおり、(2)それらの人々は行為を貢献しようとする意欲をもって、(3)共通目的の達成をめざすときに、成立する。


組織の生命力は、協働体系に諸力を貢献しようとする個人の貢献のいかんにかかっており、この意欲には、目的が遂行できるという信念が必要である。実際に目的が達成されそうにもないと思われれば、この信念は消えてしまう。したがって有効性がなくなると、貢献意欲は消滅する。意欲の継続性はまた目的を遂行する過程において、各貢献者が得る満足に依存する。犠牲より満足が大きくなれば、意欲は消滅し、非能率な組織の状態となる。逆に満足が犠牲を超える場合には、意欲は持続し、能率的な組織の状態となる。




所感として。


上記は公式組織の成立要件と存続要件を示している。あまりにも有名な理論であるが、「その解釈はいかがなものか?」と思う記述が多数見られるのでバーナードの著書から引用させていただいた。詳しくは本書にあたっていただきたい。


奥が深い。組織の成立の要件すら整っていない会社は多いのではなかろうか。かくいう私が代表をしている会社でも?マークが。


ミクロ的な視点で。


組織メンバーのパーソナリティも組織の成立要件にかかわる。なので私はその点、パーソナリティ特性、さらにはパーソナリティ障害の知識をもつことの大切さを常々申し上げている。メンバーの自己愛性などパーソナリティに起因して崩壊する組織もみられるからだ。このことを言うと敬遠されるようだが現実を見なければならない。


成立要件だけでなく存続要件を理解することが必要。一瞬でも成立要件を満たせば組織となるが存続が問われる。


そうそう、組織の成立要件と組織運営の原則が一緒くたになっている記述が見られることがある。


人と組織。今後も徒然なるままに話したい。