神田駅北口の一画、笹寿司さんへ。


 1948年創業。


 だいぶ年季の入った外観の笹寿司。

 店内はとても綺麗です。

 白木のL字型のカウンター、小上がりに1座卓、テーブル1卓。


 ガラスのネタケースに直接にぎりを置くという、なかなか画期的なスタイルは珍しくもあり。


🟩お決まり (2,750円 税込)

 鮪、初鰹、紋甲烏賊、紋甲煮烏賊ツメ、〆サゴシ、イサキ、玉、干瓢巻き


🟩鯵太(じんた)

 〆ものです。

 鯵太(じんた)とは鯵の稚魚、つまり鯵の新子です。

 豆鯵のことですね。


 全ての魚に新子はあるわけですが、とりわけ、じんたは、その昔江戸前寿司には欠かせない季節のひとしなでした。

 現在は知る人ぞ知る仕事で、多々寿司屋に伺ってみても、滅多にお目にかかることはありません。

 

🟩本鱒

 〆ものです。

 本鱒の〆もの、これも珍しいですね。


🟩青柳

 一瞬湯引きしてあります。

 「うちは、青柳は生では出しません」とのこと。


 もう10年くらい前の話。

 当時アメ横界隈にあった河豚のきくちさんで、笹寿司の親方と何度となく隣合わせになり、杯を交わしたことがあります。

 『笹寿司に行かなくちゃ』と思いつつ、あっという間に月日が流れ。


 「じんたを知らずして寿司を語るなかれ。。。」と名言を残した親方は、昨年逝去されたそうで、つい最近一周忌を終えたそうです。(ToT)


 只今、二代目が元気に切り盛りされています。

 雰囲気がよく、とても居心地いい空気が流れています。 


 なお、東京にどれだけの寿司屋があるのか知り得ませんが、〆ものを9〜10種用意している店は知り得ません。

 そういう点では、笹寿司は唯一無二、貴重な存在と言えるでしょう。


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神田笹鮨

03-3252-3344

東京都千代田区鍛冶町2-8-5 https://tabelog.com/tokyo/A1310/A131002/13000356/