銀閣寺に近い地にある草摘み料理、草喰なかひがしさんへ。
渋〜い日本建築の一軒家です。
L字型のカウンターに、二階もありますね。
カウンター内には橙色のおくどさんがドカンと設置されています。
おくどさんとは、竈 (かまど)を意味します。
竈 (かまど)は「くど」とも読み、京都では「お竈(おくど)」と読み、一般的には京都らしく「おくどさん」と称されています。
当店の施工をしたデザイナーの拘りだと思います。
ステンレス製のダストは、和のイメージに沿うように、ブラウンに着色されています。
銅製なのかな?
いづれにしても、これは、とてもいいセンスですね。
ぼくも厨房のステンレスの銀色は、純和風な佇まいの中では違和感があります。
そういえば、高田馬場のスパニッシュバルのダストが、真っ赤に着色されていて驚いたことがあります。
車の板金塗装屋に特注したと言ってました。(≧∀≦)
この日、ソーシャルディスタンスを取っているのか、カウンターには3組ほど。
二階に数人お客様がいた模様です。
◆おまかせコース (17,000円 +税)
◇八寸
・ほおづき、蓮根の澱粉でぷにぷに
・ささげ、夏の風物詩
・ビワマス寿司
・小茄子揚げ浸し枝豆詰め
・とうもろこし羹
・川エビ
・ゴリ佃煮、魯山人も好みだったゴリ
◇先付け
いたち胡瓜とセップ茸、胡瓜のムース、マイクロ胡瓜添え
「三種の胡瓜でサンキュー」と大将。
「・・・」
◯| ̄|_
◇椀
京都白味噌と名古屋赤味噌の椀、桂瓜、卵茸
◇焼物
上桂川鮎の塩焼き、蓼酢、万願寺唐辛子
ここ数日で15.5尾目の鮎(笑)
◇造り
鯉の洗い、ナスタチウムの葉と花、オクラの花、マイクロ胡瓜、茗荷の花、熟したゴーヤ、トマト、長芋梅酢漬け?、紫蘇のジュレ
◇煮えばな
◇椀
すずきの潮仕立て、
じゅんさい、生のパプリカ、うどの花添え
「すずきとうど、これが本当のうどすずき」と大将。
「・・・」
◯| ̄|_
◇鮎のテリーヌ
マイクロトマト、インゲンの花、イタリアントマトのアイコ、実山椒のシート
「赤と黄色でマスターカード」。。。って。。。
ひょえ〜 (°▽°)
「・・・」
◯| ̄|_
◇長野県産ナイアガラの葡萄ジュース
長野県では盛んにナイアガラ種の葡萄が栽培され、ワインを醸造しています。そのナイアガラ種を絞ったジュースです。
◇炊き合わせ
どんこ椎茸、オクラ、三番蕗、獅子型南瓜、賀茂茄子、木の葉の素揚げ
◇麺
3種のジャガイモ素麺とねばねば三兄弟
芥川龍之介の蜘蛛の糸をイメージしてるんだとか。
◇メイン料理
・めざし、炊き立てご飯、ひじき、山葵漬け、香の物
・おこげ 山椒オイルと塩
「パリパリパリ、パリの味」と大将。
「・・・」
◯| ̄|_
・湯漬け ゆかり、大根おろし
「お湯をかけて入浴、リトルニューヨーク」と大将。
「・・・」
◯| ̄|_
なかひがしさん、敢えて「メイン料理で〜す」と供してくれます。
橙色のおくどさんで炊いたご飯に、めざし、なんともほっこりする日本の味わいですね。
◇水菓子
◇黒砂糖の金平糖、蘇 (そ)
蘇 (そ) とは、飛鳥時代~平安時代に長期保存のために乳を煮詰め乾燥、熟成させた、日本最古の乳製品と言われています。
いわゆるチーズの原型に近いです。
大雑把にいうと、酪(らく) はレアチーズの手前、蘇 (そ)はレアチーズ、醍醐 (だいご) は熟成チーズという感じでしょうか?
もう一つの酥 (そ) はバターという感じで考えられていますが、実存する文献はありません。
五味相生の譬(ごみそうしょうのたとえ)として、「牛より乳を出し、乳より酪を出し、酪より生蘇を出し、生蘇より熟味を出し、熟味より醍醐を出す。醍醐は最上なり。もし服する者あらば衆病皆除く。あらゆる諸楽ことごとくその中に入るがごとく仏もまたかくのごとし」と経典「大般涅槃経」で仏教の真理にも例えられています。
◇水出しコーヒー
大将自ら、エスカンシヤ的に入れてくれます。(≧∀≦)
◆ノンアルビール (550円+税)
この日は、比良山荘でたっぷりと鮎三昧の昼食を15時まで取った後でしたから、皿数の少ない17,000円のコースにしてもらいました。
草摘み料理と言われる草喰なかひがしさんの野菜を中心にした各料理は、すんなりいただけました。
それにしても。。。
本格的な日本料理の話し、歴史的な話しの中に、コテコテの駄洒落を突っ込んでくることには腰砕け。
勉強になりそうな話しは、打者へですべてぶっ飛んでしまいました。(笑)
これぞ、草喰なかしがしさんの醍醐味といえば、醍醐味。
ちなみに、醍醐味とは、先程の「醍醐」に由来します。
何はともあれ、愉快な京都の夜でした。(≧∀≦)
えっと、この後は、某会員制のバーでまったり過ごしました。😄
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