佐々木です、

明日我が家にオーストラリアから一人の少女がやってきます。

高2の娘と交換留学する子なのですが、
今からとっても楽しみです。

家族だけでなく、うちの生徒たちとも交流してもらえれば
お互いとてもいい経験になると思います。

外国の人を家に泊めたことはないので、
ちょっぴり不安もあります。

どうなることやら。

-----------------------------------------------------------------------
■佐々木の塾人ストーリー(4)講師としての成長
-----------------------------------------------------------------------


男女合わせて約十数名の新人講師の仲間たちとは
とても仲良く楽しくやっていました。

長期休暇のときは数人で北海道や富山などに旅行したり
日頃も同じ寮の誰かの部屋で飲んだりカラオケに行ったり
ドライブに行ったり、学生時代の延長というか、
それよりも楽しかったくらいです。

ただ、仕事そのものには悩みが尽きませんでした。

一番は授業の悩みで、生徒への指導がまだまだ甘く、
そのため満足のいく結果を出させることができませんでした。

宿題忘れの罰として、教室の後ろで腕立て伏せるをさせる、
というのをやったことがあります。

ストレートに注意するのは気が引けるので、
罰ゲーム的な要素を取り入れようと思ったのです。

今思うと、そのほうが生徒たちに嫌われなくて済む、
という逃げ腰の姿勢が生んだアイデアなのですが…。

結果は、大失敗。

腕立て伏せをしている生徒を見て、
教室中の生徒がわいわいとはやし立てて大盛り上がり。

注意しても注意しても、コーフンしきった子ども達は
聞く耳を持ちません。

まったく授業になりませんでした。

これに限らず、生徒との距離が近過ぎて収拾がつかなくなる
ということがよくありました。

年齢が近いので仕方のない面もあったのですが、
けじめをつけることができなかったのです。

よく、生徒と追いかけっこしながら、廊下や教員室を
駆け回り、先輩の先生方に苦笑されていました。

もちろん、目に余る場合は生徒と一緒に注意を受けていました。

完全に子どもです(笑)

失敗談をあげるとキリがないのでこの辺にしておきますが、
このように、子どもと仲はいいが締めるところを締められない、
というのが新人講師の佐々木でした。

夏期講習や冬期講習などでは、
当時20以上あった教室で共通のミニテストが実施されました。

実施の翌日には、各教室の学年・クラス・教科ごとの平均点が
一覧表になって送られてきます。

その一覧表には、平均点の高い順に教室名とクラス名が
ずらりと並んでいます。

目を凝らして自分の受け持ちクラスを探します。

「あれ?どこ?」

予想以上にずーーーーーーーーっと下の方にありました(笑)

これはかなりカッコ悪いです。

ミニテストは、あらかじめ予習用のプリントが生徒に配布されるので
それをしっかり勉強して覚えてくれば点数がとれるようになっています。

要するに、

平均点が低い=講師の指導力が低い

というふうに受け取られてしまうのです。

もちろん、教室のある地域によって学力格差というのがあり、
実際はそんなに単純ではないのですが、
他の教科や他のクラスと比較すれば、だいたいのところは
わかります。

指導力の低さがハッキリと数字になって現れてしまうのです。

これには鍛えられましたね~。

教育的にいいかどうかは別として、すごいシステムですよね。
これでは、否が応でも得点力を上げざるを得ません。

数字で結果が出てしまうので、言い訳は成立しませんから。

塾内の模試もそうです。

これは講習時のミニテストよりやっかいです。

模試は総合問題なので単純に覚えさせればいい
というわけではなく、より教える側の力量が問われます。

これだってもちろん、地域の学力差を考慮して比較するのですが、
「この教室ならこのくらいの順位」という相場があるので、
それより高ければ優秀な講師、低ければダサい講師、
ということになるのです。

このように講師の尻に火をつけるシステムがあり、
充実した授業研修が週に何回かあったお陰で
怠け者の私もたった数年でどんどん成長できたのだと思います。

なんだかんだ言って負けず嫌いな面のある私は
翌日の研修で褒められたいがために夜中まで研修準備をしたり、
塾に泊まって朝方までテスト対策のプリントを作ったり、
休日に点数の低い生徒を呼び出して補習をしたりして
怒濤のような日々を消化していました。

そしていつの間にか
受け持ちのクラスが英語の模試でトップの座を連続で獲得したり、
難関私立高校対策の授業を受け持って合格させたり、
後輩の授業を指導する研修担当という職務を与えられたり
するようになりましたとさ。

(つづく)