おはようさんさん、ムーチョです。


以前、塾経営のセミナーで聞いた、子育てのちょっとした、でも意外と重要な視点を一つ、シェアします。


二つの○を書きます。


ひとつは完全な○。

もうひとつは、一部分が欠けている○。


こんな感じです。


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で、気になりますよね?

あの、間が空いているところ。

人は、どうしても、足りないところが気になってしまうもの。


子どもを見るときも、このような習性が働いてしまいがちです。


お子さんの悪いところを並べて、「こんなうちの子、どうしたらいいでしょう?」と相談されることがあります。


でも、悪いところにフォーカスしている限りは、悪いところは直りません。


他にいいところがいっぱいあるのに、そちらが見えなくなります。


右側の円だって、大雑把に全体的に見れば、かなり円に近いのに、人間の完璧主義が、ちょっとした穴を許せなくなってしまう。


悪いところにフォーカスして、それを改善できるのは、すでに相当高い自己イメージを持っている人です。


大人だってそんな人は少数派ですから、子どもに要求するのは酷というもの。


悪いところを直そうするのではなく、良いところをもっと伸ばそうとしてあげてください。


そうすると、結果的に悪いところは減っていきます。


なぜなら、よいところが輝きすぎて、悪いところが目立たなくなるからです。


おしゃべりな子は、もっと徹底的におしゃべりにさせてあげて、スピーチの達人にさせてあげましょう。

絵を描くのが得意な子は、もっと徹底的に絵を描かせてあげましょう。


こういうと、「絵なんかうまくなったって、画家じゃ食っていけないんだから」と言う人がいます。それは発想が貧困すぎます。

学校の美術教師、絵画教室の講師、ウェブデザイナー、画廊の運営者、美術館の監視員等々、画家にならなくたって、絵が好きだったり、得意だったりすることで開ける道はいくらでもあります。


それに、たとえ絵画の世界にすすまなかったとしても、一つの分野を徹底的に極めることは、他の分野を学ぶ場合にも役に立つ、何ものにも代えがたい経験と知見を得ることになります。


ひとつのことを極めるためのスキルは、分野の壁を越えて共通しているからです。


イチローが野球選手ではなく、ビジネスマンになっていたとしても、やはり一流のビジネスマンになっていただろう、と言われるのはそのためです。


思わず話が大きくなってきましたが、私の経験上も、自分の子どもたちや生徒たちの悪いところを無理に直そうとしてうまくいったためしがありません。


いい年こいた自分だって、悪いところ、ちっとも直ってませんしね。お互いさま、ということで(笑)