ども。


先ほど、二週間以上前から行方不明だったお気に入りの箸の片方がキッチンの隅で見つかり、すっかりいい気分の脳天気男、ムーチョです。


おとといのブログ では、


子どもが間違いを直視できる人間になるように、

親としては日頃どんな接し方をすればいいのか?


という質問を出しました。


コメントくださった方、改めてありがとうございました。


予想通り、参考になる意見がいろいろと伺えました。

(まだ、ご覧になっていない方は、こちらのコメント欄からぜひどうぞ


今から、私の意見も書きますが、もちろんこれが特に正解というわけではありません。


親や子どもの性格、置かれている状況などによって、どんなアドバイスが有効であるかは、当然ながら違ってきます。

万人に当てはまるものなどないわけですから、コメントをくださった方の意見と同様、私の意見も、数ある意見のうちのひとつ(one of them)と考えて、自己責任でお取り扱いください。


で、前置きはこれくらいにして、

私が思うに、自分の間違いを直視できるかどうかは、

その人が「間違い」や「失敗」に対して、どのようなイメージを持っているか、

で決まります。


例えば、

間違い=悪いもの

というイメージを持っていれば、間違えた事実をなるべく認めずに済むような思考が働くでしょう。


よくあるのは、「本当はわかってたんだ」とか「時間がなかったから」とか「イージーミス、イージーミス」とかいうように考え、できるだけなかったことにしようとします(笑)


間違い=お母さんに責められる

というイメージを持っている子は、当然、悪い点数をとったら徹底的に隠し通そうとします。


では、逆に

間違い=良いもの

というイメージを持っていればいいのでしょうか?


そんな子は滅多にないと思いますが、「良いもの」まではいかなくても

間違い=気にしなくていいもの

と思っている子はけっこういますよね?


これも違いますよね?

こんな考えでは、何度も何度も同じ間違いを繰り返してしまいますから。


改めて言うまでもないことですが、

「間違いを直視する」というのは、「間違いを気にするな」という意味ではありません。


うちの塾生にも、「もうちょっと気にしたほうがいいんじゃない?」という子が何人もいます(笑)


間違いは、良いものでも悪いものでもなく、

単に「克服すべき対象」だということです。


言い換えると、間違いを発見したときというのは、

克服できれば確実に成長できる、最良のチャンスを得た、

ということになるのです。


カッコよく言うと、

「間違いは、乗り越えるための壁」

なのです。


こう考えれば、間違いを発見したときに、

必要以上に悲しむことも、

必要以上に喜ぶこともなくなります。


間違いに対して、冷静な感情で対処することができます。


間違いを発見した時点では、まだ、何も起こっていません。

発見しようがしまいが、すでに起こった「間違えた」という事実は変わりません。

大事なのは、発見したあとのこと。


そう考えれば、間違いの発見自体に一喜一憂することもなくなると思います。


間違いを発見したときから、すべてが始まります。


だから、問題集は、1回解いて答え合わせをしただけでは、意味がないのです。

答え合わせをして間違えを発見しただけですから、

そこで終わってしまったら、なーんも始まっていないうちに終わり、

になってしまっているわけです。

成績が伸びるわけがありません。


間違い=悪いものでもなく、間違い=良いものでもなく、


間違い=すべての始まり


というイメージを徹底的にたたきこめば、

間違いを直視し、それを克服できるお子さんに育つことでしょう。


奇しくも昨日の授業で、

私の塾に最近入ったばかりの小学生が、苦手な漢字を覚えているときに、

「間違えたら、それをやり直せばいい!何度でも立ち上がって来い!立つんだ!立つんだジョー!(byあしたのジョー)」

と、半ば冗談、半ば本気で何度かチャレンジさせたら、何度か繰り返した挙句、満点がとれました。


「間違い=すべての始まり」と考えると、テストに対する考え方もくるっと180度変わるはずです。


一般に、テストは勉強した成果を試すもの、つまりテストは勉強の過程において一番最後に位置するもの、と考えがちですが、実は逆なのです。


テストから勉強が始まるんです。

理由はもうおわかりですよね?

テストとは、間違いを発見する最良の手段なんですから。

結果に対して、変に落ち込んだり、逆に調子に乗りすぎるヒマ、ないですよね?


「間違いを直視する」というのは、

ただ単に「間違いを認める」だけでは不十分なのです。


間違ったその先の行動を見据えて、間違いに直面させることが重要です。


だから、親としても日頃から自分の間違いを素直に認めることは重要なのですが、

それをさらにもう一歩踏み込み、その間違いを克服する努力を見せることも重要だと思います。


今回の話は勉強に限らず、いやむしろ仕事や人生全般におけるかなり本質的な重要事項だと個人的には思っています。


自分の間違い(ミス)を直視できないやつの中に、仕事ができるやつは皆無ですからね~(経験談)


いきおい余って長文になりましたが、奇特にも最後まで読み続けてくれた方、ありがとうございました。