どもっ。


「ゴールデンウィークは青春18切符で旅をしよう」

と計画していたら、実は今の時期は売っていない、

と最近知った、お間抜けな男、ムーチョです(男)


・・・・・


昨日の記事 の続きを書きます。


たしか小学校4年生の頃の図工の時間で、

やはり絵を描いたときの話です。


「となりの席の人の肖像画を描きましょう」

という課題でした。


私は、となりの席が女の子だったので

その子の肖像画を描きました。

(別にその子が好きだったとか、そういう話では

残念ながら全くありません)


だいたい下書きも完成し、絵の具の白と赤を混ぜて肌色を作り、

その子の顔の色を塗っていきました。


ところが、全部塗りきらないうちに時間になってしまいました。


真面目でいい子で通っていた私(笑・でもホント)は、

先生に言われた通り、途中でも作業を中断し、

洗い場に行ってパレットにのせた絵の具をきれいに水で洗い流しました。


そして翌週。

続きをやったのですが、先週と同じ色がうまく出せません。

白と赤の配分が微妙に違っていたようで、

どうも前より色が濃くなってしまいました。


何度か塗りなおしてみたのですが、結果的に顔の右側と左側の色が

違ってしまいました。


やがて、その絵は皆の絵と同じように教室に貼り出されました。

そして、それを見るにつけ、

「あ~、やっぱ失敗しちゃったなあ」という気分になりました。


ところが、です。

先生が皆の絵を見て、簡単に評する時間があったのですが、

その時、耳を疑うことが起こりました。


「佐々木の絵は、陰が上手く描けているな。

こういう工夫は、大事だぞ」


「へ・・・・・?」

という気持ちでした。


そして、その一瞬の後、理解しました。

要するに先生は、あの、左右の色の違いを

光がよく当たっている側とあまり当たっていないの色を描き分けたものだと解釈してくれたようなのです。


ん~~~~。

なんだかなァ…。


かなり複雑な気分でした。

正直、皆の前で褒めてもらったのは、

ちょっとはいい気分でしたが、でもそれは正当な評価ではないので罪悪感が残りました。


かと言って、

「いや。そうじゃないんです。本当は…」

などという勇気は小心者の私にはもちろんありません。


この時も、やはり私は先生に失望してしまいました。

(昨日の先生とは、また別の先生です)


勘違いでも褒めてくれたのですから、恨みはしませんが、

でもやはり「信用できないなあ」と思ってしまいました。


一度こういうことが起きると、先生を一歩引いて見るようにも

なってしまいました。


一応言っておきますが、

昨日の記事も今日の記事も、先生を責めようという気で

書いているわけではありません。


今では曲がりなりにも「先生」と呼ばれてしまう立場になってしまった私自身、

似たような勘違いは無数にしているに違いありません。


もっと話を拡大してしまえば、教育現場なんて、

こんなことの連続ではないでしょうか?


いいとか悪いとかの話ではなく、

「人が人にする評価なんて、こんなもんだよ」

ということを頭に入れておくと、

いざというとき役にたつと思います。


もう一つ。


今度は、いい話を。


小学校5年生の時のエピソードです。


習字の時間に、思うような字がなかなか書けなくて、

私は何枚も何枚も半紙を床に撒き散らして、

時間ギリギリまで、いや、ちょっと過ぎた頃まで書きなおしていました。


結局、最後まで納得のいく字は書けなかったのですが、

後に担任の先生が通知表に、

「習字を何度も書きなおして根気強さを見せてくれました」

みたいな所見を書いてくれ、それが妙に嬉しかったのを覚えています。


自分としては、ただ夢中になってやっていただけなのですが、

それに気づいてくれ、正当に評価してくれた先生に今でも感謝しています。


それまでの先生には、通知表と言えば

「積極性がない」みたいなことばかり書かれていたので、

自分のいいところが見つかった気がして、救われたのでしょう。


今にして思えば、その先生だって他に書くことがないから、

あのように書いただけかもしれません。


そして私はちょうど自己評価の低くなっている時期だったので、あの言葉に、先生の意図していた以上に反応してしまったのかもしれません。


でも、結果的にその言葉は私を元気づけ、励ましてくれました。


ほら、歌とかでもありますよね?


その時の状況によっては、普段はなんとも思っていなかった歌詞が、

妙に心にビンビンとくる時って。

あれと似ているかもしれません。


いずれにしても、


評価というのは、あいまいで、暫定的※なものである。


ということです。


※暫定的…確定するまでの間、一時的にそうしておくさま。仮に定めるさま。(「デジタル大辞泉」より)



これを読んでくださっている方は、

学生、親、教師、塾講師、家庭教師…

など、いろいろな立場の方がいらっしゃると思いますが、

それぞれのお立場で、ぜひ一度、このことについて改めて考えてみてください。



では、今日はこのへんで。


最後までお付き合いくださり、ありがとうございました!