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とんでもない本としか言いようがない。こんな細かい話の本、誰が読むんだ! それが、なんと、たちまち増刷だそうです。
そうなのだ。「砂の器」も昭和49年なのだ。もちろん、私は49年には見ていない。まったく知らなかった。ゴングの竹内さんに教わったのだから。
「しんせい、ちょうだい」。マニアなら、わかる、このセリフ。渥美清さんが館長を務める映画館のロビーでのセリフ。ここで笑う客もいる。でも、本を読んだら、丹波は本当に、しんせいをこよなく愛していた。