桜田淳子が可愛い! 寅さん、現時点で、いちばん面白いのは「葛飾立志篇」。マドンナは樫山文枝 | 生きているだけで十分 宍倉清則のいまのキモチ

桜田淳子が可愛い! 寅さん、現時点で、いちばん面白いのは「葛飾立志篇」。マドンナは樫山文枝

もう、何本、見たのだろうか。20本ぐらいかな。「働かない寅に腹が立つ」と言いながら、懲りずに見ている。衛星劇場。15日は「葛飾立志篇」。1975年、昭和50年。第16作。初めて見たと思う。冒頭に桜田淳子がそのまま女学生として出演。山形の寒河江(さがえ)の出身という設定だが、実際、秋田出身だから、東北出身はピッタリ。私、19歳。妹は「花の中3トリオ」と同い年。17歳。桜田は役でも17歳だった。

 

笑い、あり。涙、あり。笑わない私が何度、笑ったことか。「さくら、オレがすっと入れる雰囲気を作ってくれ」って、おかしすぎる。家に帰るだけなのに、なんで「入れる雰囲気作り」が必要なのか(笑)。勉強する意味は? 生きる意味は? 真面目な部分でも本当にタメになった。もちろん、寅が勉強するはずがないのだが、先生の樫山が「日本の始まりは」というと、さあ、寅の出番だ!「日本の始まりは。オレ、知ってるよ」「島の始まりは淡路島」「泥棒の始まりは」と、得意の口上が飛び出す。

 

この台本、凝っている。最後までオチがあって。寅と田所先生(小林桂樹)が旅先で一緒に。偶然なのか、それもわからないが、田所が振られた相手を寅は執拗に聞くが「それだけは言えない」。そりゃあ、言えないよな。惚れた相手が寅と同じでは。寅はそれを知らない。源公が陰で寅を笑う、おなじみのシーンも出来が最高で。満男も「ボクも勉強する」と可愛い。何もかも最高。現時点ではあるが、これがいちばん面白い。