IGF大晦日・両国。みんなが怒れば、猪木さんは満足なのでしょうか? | 生きているだけで十分 宍倉清則のいまのキモチ

IGF大晦日・両国。みんなが怒れば、猪木さんは満足なのでしょうか?

地上波は3日の深夜1時40分から1時間、フジテレビ。その前に書いておきましょう。BSフジでやったみたいですけど、ウチは見れないので。


藤田和之vs小川直也。試合は別に悪くないんですよ。藤田選手が8分27秒、TKO勝ち。タイムを聞いて、あれっ、それしかやってないのかって思ったぐらいで。倍の15分ぐらいやったカンジがあったんです。


グラウンドで藤田選手がパンチを連発して、レフェリーがストップ。なんで、ここで止めるの? って観客は不満。小川選手がダメージの大きさからすぐに退場したならわかるけど、あとで元気いっぱい、マイクアピールをしているわけで。


いちばん不可解なのは、いつも「会長」と猪木さんを立てていた藤田選手が猪木さんに怒り、不満をあらわにしたこと。バックステージでは涙まで流していたみたいなので、そのシーンをぜひ放送してもらいたいところ。


しいて、いいところを探すならば、いま書いた、藤田選手がリング上で猪木さんに対し「血走った目」をしていたこと。こんな藤田選手の姿は見たことがない。


よくマイクが聞き取れなかったが、私は藤田選手が「(猪木さん、小川選手に対し)2人まとめて、やってやる」と聞こえたのですが、そうではなく「2人で好きにやってろ」という意味みたいですね。


あの有名な藤波さんのドラゴンストップ。「殺し合いをしているんじゃない」。これ、藤波さんが言うんなら、わかるんです。


でも、猪木さんが同じように「選手にケガさせるのが目的じゃない」と言ってしまったら、藤波さんと同じじゃん、ってなっちゃうよね。そんな猪木さんの言葉は聞きたくない。


暴動寸前(でもないか)の中、面白かったですよ。猪木さん「それだけの怒りがあるなら、IGFに来い」って。いや、IGFに来たから、怒っているわけで(苦笑)。


「文句があったら、リングに上がってこい」とまで言ってました。本当に上がる客が出てきたら、どうするんでしょうね。セコンドが止めるでしょうけど。


藤田選手はバックステージで「絵を描いたのは…」と、ヤ○ザ映画みたいな言葉を出すし。どう絵を描いたのか、よくわからん。


パキスタン遠征が無事に終わったから、物足りなくて、日本で「IWGP決勝」や「たけし軍団」の暴動の再現を狙ったのでは、という見方もあります。でも、いくら猪木さんでも暴動は望まない、と思うんだよなあ。


私の席の周囲でも「暴動になるかなあ」という声がたくさん聞こえましたが、そこまで真剣な観客は、いまはいないと思います。だって、猪木劇場でみんな、笑っているもん。


藤田選手がすっきり勝っていれば、観客はすっきり帰れるわけで。でも、それをいちばん好まないのが猪木さんなのでしょうか。


ま、こんなふうにいろいろ考えている時点で「猪木ワールド」にハマっているのかも。正直、なんだかよくわからないんですよ(苦笑)。


観衆は8778人、超満員の発表ですが、2階は半分ぐらいで、1階も後ろの方はあいていました。


(ターザン)山本さんが前日「次長(私)も両国に行くらしい」と書いていました。そうやって話題にしてくれるのはうれしいです。自分で言うのも何ですが、それほど注目の一戦ということ。


猪木さんは私なんぞには理解できません。しいて言うなら、キーワードは「裏切り」かな。観客の期待を裏切る。「藤田vs小川はすごかった」では猪木さんは気に入らない。「またアントニオ猪木がゴチャゴチャにしたらしい」。そっちの話題に持っていかないと、気がすまないのでしょうか。


猪木さんは何を望んでいるのでしょうか? 藤田選手、小川選手、観客、そして猪木さん自身の全員が怒っていれば、満足なのでしょうか。私には、そうとしか思えません。


写真は次に載せます。