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環境負荷低減は不可逆的
前回の続きです。
森の中では環境負荷低減には3つの側面があると思っています。
①低炭素脱炭素
②資源循環再利用
③未利用資源活用
①についてはカーボンクレジットの流れが加速すれば生コン業界にとってかなりの光明になると思います。
CO2が産業廃棄物のようになり、生コンがその引き受け先となれば、産廃業者のような役割を担うからです。
それはまさに付加価値です。
一方でそれはまだまだ不確定な要素であり、もちろんその方向に進むことが望ましいと思いますが、正直当たり外れの部分もあるのではと思います。
ここで大切なのは別のパターンを考えておく事です。
世界がCO2云々に視点が向かなかったとしても、環境に配慮する流れは止まりません。
地球規模で山や海は大切ですし、廃棄物をどんどん増やして良いはずがありません。
不可逆的な流れです。
上記でいうところの②③の流れです。
当たり前ですが資源循環、未利用資源活用は山や海を守るために大きな役割を果たします。
そして生コンでは既に確立された技術がほとんどです。
スラッジ水や回収骨材、再生骨材などは適切なプロセスを踏めばJISマーク品としての出荷が可能です。
前号でも述べたとおり既に技術はあります。
そして多くの工場では、既に設備が備わっています。
スラッジケーキが発生する工場であれば、連続濃度計の設置など比較的小規模の設備投資でいけますね。
これでスラッジ水を活用することが可能となります。
骨材の貯蔵設備や貯蔵ビンの問題もあるでしょう。
決定的に足りないところであればどうしようもないですが、世の中には「予め混合された骨材」というものがあります。
2種混合であれば貯蔵ビンに空きをひとつ作る事が出来ます。
ここに回収骨材を貯蔵できます。
一つしか開けることが出来ないなら細骨材、粗骨材どちらか一方だけの利用でも良いです。
何もしないより良いです。
ここで、そんなことしなくても、ごにょごにょごにょ、と思っているあなたはリスク管理が不十分です。
あまり大きな声では言いませんが、そんな時代ではありませんよ。
きちんと仕組みを作って活用できる状態にしていく必要があります。
後はアプローチの仕方です。
従前から述べている通り、社会はある程度環境負荷低減技術に寛容になってきています。
今はチャンスなんですよ。
何せ、先日の三島駅前の指導整備では、大の土地に環境負荷低減技術が適用されたわけですから。
構造体に使うとか、そんな一段飛ばしは考えなくてもいいです。
(少なくとも当面は)
ステコンとか駐車場とか、交通事業の少ない道路(農道や林道等を含む)とか、オーバースペックのコンクリートを用いているところは様々にあるはずです。
そういうところをターゲットにするだけでも、例えば回収骨材であれば発生した全量を使い切ることだってできるかもしれません。
このようにターゲットを絞ったアプローチを考えていくことで、次の活用方向が見えてくるかもしれません。
こういうところも動いてみないとわからないものですね。
長くなりましたが、これからの時代技術屋にはますますの視点が求められます。
「実装」までを考えたアプローチの提案を技術屋は求められていると思ってください。
それができた人は1つ頭の出た技術屋として重宝されるでしょうね。
繰り返しますが、そういう時代に世の中は突入しています。
突入しつつあるのではなく、既に突入しています。
それでは本日も張り切ってまいりましょう。
本日もご安全に。
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この記事を書いた人
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