読書感想文 | 堀田孝治公式ブログ★クリエイトJ=自分➡人財➡日本を創造する

読書感想文

家に帰ると、息子が、食卓で何かに向かい、微動だにしない姿勢でフリーズしています。


(いったに何を食べているのだ・・・)


覗き込むと、息子の手元にあったのは、食べ物ではなく、


「原稿用紙」


でした。


どうやら、小学生の夏の風物詩である、


「読書感想文」


の宿題に格闘していたようなのです。


そんな息子の姿に触発されたのか、私も気がつくと、書店で目についた2冊の本を購入していました。


ということで、久しぶりの、読書感想文です。


読んだ本は、この2冊です


高学歴なのになぜ人とうまくいかないのか (PHP新書)/PHP研究所

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文系の壁 (PHP新書)/PHP研究所

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この本の定義による「高学歴」は「偏差値60以上」とされていますので、私は、ギリギリ、「高学歴な人」になるのでしょうか。


そして、そんな私が進んだ大学の学部は「法学部」だったので、私は、間違いなく「文系」ということになります。



ただ、白状しますと、私の「勉強の歴史」は中学3年までで、終了しています。


付属高校に入ったあとは、ひたすら刹那的な「暗記」と「忘却」を季節的に繰り返すだけで、いわゆる「受験勉強」もまったくやりませんでした。


おかげで、大学では、一般受験の同級生から「付属生=おバカ」とう目で見られることになったのです。


で、その目線に憤慨し、反発したかというと・・・・


実際にあまりに勉強ができないので、大学時代の自分は、「勉強ができない人」というレッテルに対し、ほとんど抵抗したことはなく、


「受験勉強をしていない=同期よりも勉強ができない」


ということを、自身の大きな、事実としての「ハンデ」として、受け入れていました。


***************


そんな私が、独立していまの仕事をするきっかけとなった、もっとも最初の〝問い”が、


「なぜ、『勉強ができる人=仕事のできる人』ではないのか?」


でした。


その当時、人事部にいたのですが(2003年くらいのことだったかと思います)、ある著名なコンサルタントの方に、


「いま、東京駅から半径500mにある会社は、みな、調子が悪い」


「その共通点は、『受験の勝ち組が、社員に多くいること』である」


と言われたことを、今でもよく覚えています。


自分は決して、「受験の勝ち組」ではありませんが、「勉強ができること」と「仕事ができること」の違いについては、20代に棒にふるような自分を使った人体実験の結果、自分としても痛感していました。


で、自分なりに、30代から40代まで、ずっとその問いに向き合ってきた結果の、ひとつの〝答え”が


「7つの行動原則」


という形になったのです。


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さて、2冊の本を読んだ感想です。


かなりのスピードで読了したいま、(感想文なのに)結論からいいますと、


「これは・・・・かなり根が深いんだ・・・・」


という感覚を抱いています。

本を読みながら、まっさきに思い出したのは、大昔、上司に言われた、


「休みの日に、上野美術館でも行って、絵でも見てこい」


とうセリフです。


その時は、「この忙しいのに・・・行くか!」とスルーしました。


その後、「一流を知れ」という大事なメッセージなのだと、ありがたく消化しなおしました。


そして、この本を読んだ今は・・・・・


「『記憶』や「思考」の脳番地だけでなく、「感情」とか「理解」という脳番地をちゃんと使え!」


という、もっと深いメッセージだったのだと、やっとわかりました。


しかし、素直に絵を見に行ったとしても・・・

絵を見るとき、私はどうしても、その横に書いてある「説明文」を読みたくなります。


というか、それを読まないと、絵が「わからない」感じがするのです。


これが、典型的な、「記憶」とか「思考」といった知識的な悩番地を常に使ってしまっている人のパターンなのだそうです。。


MRIで1万人以上の脳を見てきた著者は、高学歴の人には、あきらかに、


「思考系」や「記憶系」


の悩番地が発達しているが、


「感情系」


の悩番地が未発達なことが多い、という特徴が見て取れるといいます。


そして、人は、


「鍛えていない脳番地を使わなければならない状況に遭遇すると、発達した脳番地を使って切り抜けようとする」


というのです。


絵を見るとき、自分は、どこの脳番地を使っているのか・・・・


説明書きをまず読むということは・・・・感情系ではなく・・・・それは・・感情系の脳番地を鍛えてこなかったから・・・・そして、なんでもかんでも「思考系」で乗り切ろうとしたから・・・・・


仕事は「団体種目」です。


ですから、「人とつきあう」ことが、必須です。


人とうまくつきあう上で、「感情系」の脳番地は、とても重要になります。


そこが発達していないと、「思考系」「記憶系(知識)」の脳番地を使って、人とつきあおうとします。


そうすると・・・・・「共感が大事」という知識はあっても・・・・・


そして、仕事は、スポーツと同様に「実技」です。


実技をする上で、「運動系」の脳番地は、やはりとても重要です。


そこが発達していないと、「思考系」「記憶系(知識)」の脳番地を使って、仕事をしようとします。


そうすると・・・・「行動が大事」という知識を振りがざしながら・・・・・自分は・・・・



30歳で大挫折をした私ですが、最初は、やはり「本」や「知識」にそこから脱出する活路を見出そうとしました。


半年くらいたって、やっと、うっすらではありますが、


「『生きる』」とはどういうことかを知っても、ちゃんと生きられない」


「コミュニケーションの本を読んでも、コミュニケーションはうまくならない」


「人の中にもう一度出て行って、恥をかきながら、場数を踏んでいくしかない」


「『運動』をもっと大事にしよう」


・・・・・・・


ということがやっとわかり、そしてわかるだけでなく、実践しなければ・・・ということで、ヨロヨロと、それまでは違うアプローチを実践するようになったのです。



もう一冊の「文系の壁」は、同じ問題意識を、違う視座から確認するような形で読んでしまいました。


一番ハッとしたのは、


「事務系の方がデジタルで、理系の方がアナログ」


という森さんという工学博士の発言です。


文系は、なんでも「言葉で割り切ろとする」から、森さんから見ると、理系よりかなりデジタルだ、というのです。


(言葉で表現することがうまくなればなるほど、考え方がデジタルになっていく・・・・)


これも、嫌な感じはしますが、身に覚えがないとは言い切れない自分がいます。。


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以上、つらつらと、「読書感想文」を書いてみました。


どうですか?


見事に、


「感情系」の感想文


ではなく、


「思考系」の説明文


になっているのがわかりますよね(笑)!


これが、典型的な、「思考」と「記憶」の脳番地を使って書いた、感想文であります(笑)!


(本当は、まったく笑えないんですよ。)


「ちょっと時間ができたから、本を買って読もう」


そもそも、この発想と行動自体が、「思考系」「記憶系」の脳番地だけを使っている証左です。


そんな時間があるなら、絵を見に行ったり、音楽を聴いたり、そしてなにより、


「人の中に出て、人に会い続ける」


ことが、私には必要なんでしょうね!


では、行ってきます!