不覚にも倒れてしまった私。

娘に毎日逢うためにも、自分にも目を向けてあげよう、そう感じた。


その日から、病院にはお弁当を持参し、夕ご飯も少しずつ食べられるようになってきた。


つまり、娘の状態にだけフォーカスしていた状態から、ほんの少しだけ自分に目が行くようになったのだ。


すると、娘の表情も少しだけれど明るくなったんだよね。


娘の変化を感じると、もうちょっと自分のことをしてあげようかな…という気持ちになるんだ。

ちょっとヘアアレンジしていこうかな、とか、明るい服を着ていこうかな、とかね。


今の私ならわかるんだ。

娘の状態だけを見ている時は、苦しみや悲しみの感情ばかりが湧いてきていた。

でも、ほんの少しだけ娘以外に目が向くと、今まで見えていなかった「良いこと」が見えてくるんだ。

そして「良いこと」が見えてくると、「ちょっと自分のことをやってあげても良いかな。」という気持ちになる。


つまり、今起こっている出来事を「悪い」という視点で見ると、その出来事は「悪い出来事」となる。

逆に「良い」という視点を少しでも持つと、「良い出来事」という認識になる。


結局、今起きている出来事は、それ自体には何の意味もなくて、私がその出来事をどう捉えるかによって、その出来事が「良く」なったり「悪く」なったりするのだ。


つまり『出来事は自分の捉え方次第』ということ。


だから、今、苦しんでおられる方がいらっしゃるのであれば、ちょっとでも「良いこと探し」をしてみてください。


例えば、ご飯の炊き加減が良かったな♡とか

買ったジュースが美味しかったな♡とか

空が青くてきれいだな♡とか

桜はきれいだな♡とか

本当にささいなことで良いのです。


もし可能であれば、そのお気持ちをノートに書き続けていくことをおすすめします。

スマホに入力するよりも、ご自分の手で書き落としてあげるほうが、湧いてきた感情たちが喜ぶような気がします。


「良いこと探し」を続けていくと、確実に「良いこと探し」が得意になってきます。


すると、お子様のことしか見ていなかったあなたの心が、お子様以外のことに目を向けるようになります。


すると、あなたの心は少しだけ楽になります。


すると、そんなあなたの在り方を、お子様は敏感に感じとります。


大好きなお母様が少しでも楽になったことを感じれば、お子様は絶対にうれしくなります。


この繰り返しです。

これを繰り返し、繰り返しすることで、あなたの心が喜び、同時に大切なお子様の心が喜ぶのです。


まぁ、当時の私はこんな素晴らしいことを知らなかったので、相変わらず苦しい日々を過ごしていたのですが…。


お医者様は、相変わらず精神科に転科する方向で準備をしておられましたし、看護師さんの中には、娘に直接「なんで〇〇ちゃんは精神科に行かないの?あっちの方が静かで良いのに。」とおっしゃる方もいました。


娘は、看護師さんのこの言葉に動揺して「私は精神科に入れられてしまうの…?」と不安定になってしまったこともありました。


そして当時の私は、この発言を娘から聴いたときに怒り心頭で、看護師長さんに泣きながら訴えたこともありましたね。


もうこのときは、物事を悪いことして捉えるマインドだったものですから。仕方ないです。


今想えば、その看護師さんは、娘が静かな環境でゆっくり、心が穏やかに療養させてあげたいな、と感じてくれていたのかもしれませんものね。


とにかく、当時の私は病院内で起る全ての出来事に「悪い」というジャッジをしていました。

だから、入院中はもちろんのこと、退院しても半年くらいは、病院に対して憎しみしか持っていませんでした。


当時、病院側の治療方針に納得していなかった私は、お医者様には秘密裏で、娘の高校推薦にむけて着々と準備を始めていました。


ただ、ただ、娘を女子高生にしてあげたい、という一心から。


私のためだけに「お庭ランチ」♡

私のしたいことを、私がしてあげる。