無事に高校に入学した娘。
良いお友達もできたようで、私は一安心していた。
一番気にかかっていた食事においても、入院中に食べていた量を食べていたので、そこが一番安心していた。
ただ、私は娘のフェイスラインが丸みを帯びてきたな、という感じがしていた。
私が感じていた位だから、当の本人はとても気にしていただろうな…。
退院するときに約束をした精神科の外来は、無事、予約が取れた。
精神科外来では、体重測定とお医者様に現状をお伝えするだけだった。
お医者様に、心へのアプローチはいつからしてくださるのかをお伺いしたのだが「今は体重を増やして脳の働きを正常にすることが先決です」と告げられた。
体重はしっかりと増えて行っているのに、正直、なぜ一番大事な心のケアをしてくださらないのだろう…という想いがあった。
娘の抱えている苦しみや辛さを、専門であるお医者様が引き出し、幸せへと導いて頂きたい、そう感じていた。
だって、あの時の私には娘の心の苦しみや辛さを聴いてあげることができなかったから。
なぜなら、娘が心で感じている辛いことや苦しいことを、私に話せなかったから。
あのときの私は、娘が心の内を私に話してくれたらいいなぁ…と想うだけで、自ら娘の心に寄り添うことをしていなかったんだ。
それはなぜか。
今ならわかる。
私は娘の苦しみを知るのが怖かったんだ。
だって、娘の苦しみを知ったら、私も苦しくなってしまうから。
だから、聴きたくなかったんだ。
もし戻れるなら「辛いね、苦しいね」って、娘を抱きしめてあげたい。
辛い、苦しいって言って良いんだよって伝えたい。
あなたが何を言っても、私はあなたを愛しているからねって。
あの頃の私は、娘にとって「完璧に安心できる存在」でなかった。
だから娘は一人で苦しんでいたんだ。
そして、だんだん頑張ることができなくなっちゃったんだ。
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今、心が辛いお母様へ。
お子様の辛さや苦しみを「苦しいね」って受け止め、認めてあげて欲しいです。
言葉で、態度で。
そして「あなたが、少しでも嬉しいって想うために、やれることが在るとしたらどんなことがあるかな?」って聴いてあげて欲しい。
脳の仕組みとして、質問したことには答えるという機能が在ります。
そして「嬉しいこと」ってどんなことか?と聴くことで、脳は自動的に「嬉しいこと」を探し出します。
つまり「不安なことってどんなこと?」と聴いてしまうと、脳は「不安なこと」を探してしまうのです。
だから、お母様はお子様に「嬉しいこと、楽しいこと、良かったこと、幸せなこと」ってどんなこと?と聴いてあげるのです。
これは人の脳の仕組みとして証明されていることなので、スピリチュアルなこととは違います。
そして、お子様の状態は、お母様の愛情不足だということは絶対にありません!!
当時の私は「娘がこうなったのは全部私のせいだ」と自分を責めていました。
でも、お母様がご自分を責めると、同時にお子様がご自身を責めてしまうことになるのです。
だから今は、あなたが心地良いと感じることを、やるだけやってください。
あなた自身が「ホッ」とすると、同時にお子様も「ホッ」とします。
大丈夫です。
私はこのようにして進んできましたから。
ただ、やってみてください。
何度もやってみてください。
すると、ちょっとした奇跡が起き始めます。
そうしたら、もっともっとやってみてください。
ただ、この繰り返しです!
一緒にやりきりましょう。
たくさんたくさん幸せを感じましょう。
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