娘は高校生になるために、最速で退院する、という覚悟を決めた。

私は、娘を推薦入試日までに退院させ高校生にする、という覚悟を決めた。

自分と娘を信じたから。


娘は病院から出していただく食事を完食し続けた。

それも無理やりではなく楽しく、美味しく食べていた。

私は、自分の覚悟は正しかったのだ、と嬉しかった。


しかし、そんな感情も数日でポロポロと崩れてしまったんだ。


それは主治医からのフィードバック。

「娘さんの血液検査で異常が見られるようになりました。」

私は血の気が引いた。

どうやら、筋肉の細胞が壊れていることを表す数値が高く出ているそうだった。


医師の見解として、娘が運動をしているのではないか?と。

確かに、娘は摂食障害の特徴でもある過活動があった。

でも、入院中にする訳がない…よね…


医師からは「もしそうであった場合、娘さんは命の危険を感じたのにも関わらず、まだ運動をしようとしている。それは、もう脳が正常な働きをしていないからだ。」と告げられた。


またか…

また娘の脳が異常だと言うのか…

私は憤りを感じていた。


医師からは「運動をしているか、娘さんに聞いてみてください。やっていたのなら止めるように伝えてください。」と言われた。


私は、いつ娘に尋ねたら良いか、気が重かった。

そして、夕ご飯が終わった後に娘に問うてみたんだ。

娘は気まずそうな表情をしていた。


だから私は「やっていたとしても、もうやらなければ良いよ。でも、また、もしやってしまったら、血液検査でわかってしまうことだよ。」と伝えた。

娘はコクリとうなずいていたっけな。


私は娘を信じていた。

娘はわかってくれているってね。


でも翌日、再び医師からこう告げられたんだ。

「娘さんは、夜、腹筋をしていました。」と。


なんでも、娘がつけている心電図モニターの心拍数が一気に上昇したため、看護師さんが確認しに行ってくれたそうだ。

そのとき、娘が腹筋をしていた…とのことだった。


私の血の気が一気に引いた。

昨日、娘に伝えたのに…娘を信じていたのに…

やっぱり娘はダメなのかな…って。


医師は、娘に直接伝えるとおっしゃった。

そして、もしそれでも続くようだと身体の拘束も辞さない、と…。


娘は…娘は、そんな仕打ちをされてしまうほどの状態なの……?


高校生になる……

これ叶わないのかな…

私の心はどんどん病んでいったんだ。


四つ葉のクローバーを見つけました♡