素敵な人に会いました -211ページ目

泣くこと。癒すこと。

最近読んでいる本『涙 人はなぜ泣くのか』(ウィリアム・H・フレイ著)に、
私が普段、考えていることの、おあつらえの裏付けがありました。

死別の悲しみについて研究しているワイズマンとカムという米国の研究者が、『あなたの配偶者を亡くしたとき』という小冊子に記したことだそうです。

 あなたはひどく孤独で、見捨てられ、まるで誰にも理解されていないように感じるだろう。
 あなたは今にも泣きそうになっている。ある若い未亡人は、
 「私は一年間、毎日泣いていました」と言った。


 もっと大切なことは、泣くのを怖れないこと。
 自分の苦しみや悲しみを外に出すのをこわがらないことだ。
 心の傷や怒りや敵意、そして悲しみをすっかり味わうまでは、すべてを肯定して
 人生を十分に生き抜くことはできない……。
 しかし、幸福と悲しみは共存できる。
 人生には涙の他にもいろいろあることが見えてくる。


喪失の痛みを癒すには、涙を流すしかない。
先週書いた、ミシュカの森の入江杏さんの講義とも共通することですね。

次回、号泣セミナー
来年1月15日(土)に開催します。

くわしい情報は、こちらで。

namida03.jpg 号泣セミナー

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号泣セミナー 無事終了しました。

竹内好美カウンセリング事務所主催の、

号泣セミナー

12月4日(土)、無事終了しました。

当日は5人のお客さまにお越しいただき、こじんまりと和やかに、
互いに気持ちが通い合う、温かいセッションができました。

お越しいただいた皆さま、本当にありがとうございました。

私個人的には、事前に考えていたことと変わってしまったり、
もう少し上手く進めたかったこととかありますが、
それらはまた、今後の修正点で、私の課題にしてまいります。

ただいま、ご参加いただいた方に書いていただいたアンケートをまとめております。
後ほどアップいたしますので、ご確認ください。

次回の号泣セミナーは、年明け

1月15日(土)に開催します。


ご興味ある方は、ぜひ、ご参加ください。
$素敵な人に会いました-namida02

上智大学「死ぬ意味と生きる意味」入江杏さんの講義から。

今週の講師は、「ミシュカの森」主宰者、入江杏さん。
2000年12月31日に、一家四人が惨殺された「世田谷事件」の被害者である宮澤泰子さんのお姉さんです。
事件当時、宮澤家と棟続きに住んでいた入江さんは、四人が殺された夜に、何故気づいてあげられなかったのかと自分を責め、その後長く喪失感に苦しんだとのことです。
なにもやる気がせず、出歩くことが怖い苦悩の日々。「世田谷」という言葉を聞くだけでも辛かったと言います。

メディアの一面的な報道や、四人を知らない人からの心無い言葉が、さらに入江さんを苦しめました。
怨恨やトラブルなど、あたかも宮澤さんの側にも過失があったかのような報道があったのでした。
「メディアからの禍々しい(まがまがしい)報道で記憶されたくなかった」
そうおっしゃっていました。

「四人の記憶を卑小化されたくない」
いまは、悲嘆から立ち直り、四人が生きた証を残すために、語り部として活動しています。

被害者家族や自死家族などは、大きな悲嘆を抱えています。
一番してはいけないことは「腫れ物に触るように扱うこと」だと入江さんは言います。
孤立感が悲嘆からの回復を妨げてしまいます。
もし、身の回りにそういう人がいたら、自然に接してくださいとのことでした。

12月10日(金)に、成城ホールで、ミシュカの森2010があります。
ご近所の方は、お出かけください。

草食ってる場合じゃねえ!(@上智大学)

一昨日、草食男子についての考察をしていて思い出したことです。
最近私が通っている上智大学の構内にある掲示板に、ちょっと前まで、目を惹くキャッチフレーズがありました。

掲示板の体育会系の部、同好会専用スペースに、貼り出されたポスターです。
どういうポスターかというと、空手部、アメフト部、柔道部などのマッチョで、でもイケメンのポートレイトをA3サイズに引き伸ばし、6枚並べて貼ったその上に、

  草食ってる場合じゃねえ!

上智大学は、9月入学の学生もいるので、秋が部員勧誘シーズンなのですね。
横を通ると気になって気になってしょうがないポスターでした。

若者たちも、「一生、草食のままでいい」とか、「草食で幸せ」というわけでもないのですね。
これじゃあダメだと思っている人たちがいて、このキャッチフレーズになったのでしょう。

でも、もともと体育会系は、肉ばっかり食べているのではないかと思いますが……。






疑似草食男子(もとは肉食)。

五十代の男女、数名の友人たちと飲む機会がありました。
十代二十代の若者たちがまったく海外旅行をしなくなったということが話題になりました。
すると、二十代で世界を経めぐったことがいまなお財産になっているという男性二人が、昨今の「草食男子」たちのありさまを嘆く流れになりました。

「俺ら肉食系には、女性と付き合うより、一人でいる方がいいとか、考えられん!」
気炎を上げていらっしゃいました。
ヨッパライの言うことでもありますから、ひと通りこき下ろした後、今度は弁護する意見も出てきました。

「でもね、彼らもかわいそうなんだよ。ほら、こういう世の中じゃない。
自分の経済力じゃ全然無理だから、もっと給料が上がったら、女の子と付き合おうとか、就職できたら告白しようとか思っている若者が多いんだよ」

そうか、そうか。
本来だったら「肉食」なのに、捕食能力がひ弱なために、草食に甘んじている。
好きで「草食」を選んだわけじゃないのに、結果的にいつまでも草食から抜け出られない。
そういう男子もいるというわけですね。
まあ、そういう疑似草食なら、生活環境が好転し、捕食能力が付けば、いつでも肉食に戻れるわけです。

時代の閉塞感は、男子の生態系まで荒らしまくっているということで、未来の日本にすごく禍根を残しそうな気がします。

困った時代ではありますが、号泣セミナーで気分転換というのはいかがでしょう?
まだ、参加できます。
号泣セミナー
12月4日(土)に開催します。

くわしい情報は、こちらで。

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一昨日の続き。『お前の1960年代を、死ぬ前にしゃべっとけ』加納明弘x加納健太 

団塊世代元全共闘の親父たちの多くが、その時代の自分を自己開示できないために、鬱屈を抱え、心晴れない人生を送っているとしたら、語り倒した加納明弘氏は、パーッと心晴れ渡ったことでしょう。
もしかしたら、がんが治ったのは、その解放感のおかげかもしれませんね。

この本にはそれぞれの人が、それぞれの感慨を持つと思うのですが、私が面白さに唸ったのは、
「若き警察官と若き親父の問答」と題した一節です。

赤坂署に拘置されていたときのこと、若い看守が夜更けに明弘氏を訪ねてきました。
鉄格子ごしに、「話がある」と言ってきました。

 親父 その警官が「実は俺は今度、刑事になることになった。それも公安の刑事だ」っていうわけよね。
 息子 出世コースだよね。
 親父 「そこで聞きたいんだけど、もし君らが政権を取ったらどうなるか教えてくれ。上司は、『彼らが権力を取ったら、公安の刑事はみんな殺される。お前らはみんな殺されるから、革命を起させないよう頑張らなければならない』って言っている。で、君らが政権取ったら、本当に公安の刑事をみんな殺すか」って、聞くんだよ。つまり、何を言いたいかっていうと、こいつらがひょっとして権力を取るんじゃないかっていう危機感を、
 息子 マジで持っていたんだ。


近過去史の臨場感、すごく感じてしまいました。
この本を元に、三夜連続スペシャルドラマがつくられたら、絶対見るなあと思ってしまいました。
エンターテイメントにしてはいけないのかもしれないけれど、いまの日本の状況を検証する意味でも、もう一度振り返らなければならない時代ですよね。

これまで書いてきた自分史関連の書評を集めた本棚です。
自分史の本棚

『お前の1960年代を、死ぬ前にしゃべっとけ』加納明弘x加納健太

私は、このブログの他に、もう一つ、「1日10分 1年で創る自分史」というブログを運営しています。
そこで、週に1冊ずつ自分史関連の本の書評を書いています。
こちらのブログでも、「なるほどなあ」という内容だと思うので、移植してみます。

『お前の1960年代を、死ぬ前にしゃべっとけ』加納明弘x加納健太


 肺がんで死にかけている
 団塊元東大全共闘頑固親父を
 団塊ジュニア・ハゲタカファンド勤務の
 息子がとことん聞き倒す!

長い副題がついた対談です。
かつて活動家であった父に、息子が腹を割ったインタビューをする。
話の中心は、大学生時代の父が、学生運動をしながら、考えたこと、憤ったこと、嘆いたこと……。しつこいほど語り倒されます。
家族なんだから、「まあ、そのくらいでいいじゃん」という妥協がまったくないところが、なんとも小気味よい一冊になっています。

とにかく、しつこく微に入り細に入り書かれています。
歴史観の枠組みの中に、明弘氏が関わってきた自分史が実存体験としてマッピングされていることがわかります。

団塊世代である明弘氏の体験は、私が「子供の頃、ニュース映像で見たアレ」を、カメラグーッとズームアップしていって、すごい接写にして見せてくれる、そんな感じです。
この時代の活動家の青年たちの多くは、大企業に就職し、役職に就き、経済の担い手という役割を果たしながら、大学の四年間がなかったことのように、口をつぐんでいます。
それを思うと、明弘氏の自己開示、時代回顧は、私にとっては本当にありがたい非公式資料です。

「ある野心とその敗退」と題して、大学の1年下で、とんでもなく優秀だった在日韓国人L君のことを語っています。
L君の父上は、民団の有力者で経済力もある人でした。

 親父 L君は、韓国人として、堂々と韓国の外務省に就職しようと考えたの。
 韓国の外務省に就職して、韓国のキャリア外交官になって、在日韓国人出身の初の駐日韓国人大使になろうという野心を抱いたの。
 これは、俺、すごいことだと思うのね。
 息子 立派な野心だね。


L君は、東大を卒業し、ソウル大学の大学院を卒業し、将来を嘱望されていました。ところが、当時の朴政権と繋がりがあった父上が事業に失敗すると、手のひらを返したような扱いを受け、外務省の試験も受けさせてもらえませんでした。
そのとき、韓国本国の人に言われたのが、「おまえはパンチョッパリだから」という言葉です。
「チョッパリ」とは、豚の足のこと。足先が分かれた豚の足のように、下駄や足袋をはく日本人の蔑称だそうです。
「パン」は半分。

 親父 パンチョッパリは半分日本人って意味。つまり、韓国本国人から見た在日韓国人や、彼らと日本人との間に生まれたその子供たちに対する悪罵の言葉なわけだよ。
 「お前みたいなパンチョッパリに我が祖国の大切な外交をまかせられるはずがない」って、蔑まれたんだとL君は受けとめた。
 息子 差別なんだな。日本でも、韓国でも。

能力や才能と関係なく、国と国との間で翻弄される人間。
L君の憤りや無念をきちんと語ることができる友人がいることが、せめてもの救いであったと思います。

ところで、誰も語らなかったあの時代を語り倒して逝くはずだった明弘氏は、代替医療が功を奏して、いまだご健在の様子。
もっと語っていただきたいと思います。

これまで書いてきた自分史関連の書評を集めた本棚です。
自分史の本棚

本日も、上智大学公開講座「死ぬ意味と生きる意味」より。

毎週水曜日の公開講座。
今回の講師は、自立生活サポートセンター・もやいの稲葉剛さんでした。

もやいは、自立をめざす生活困窮者の新たな生活の再出発をお手伝いする NPO法人。
路上生活者をはじめとする生活困窮者に寄り添い、アパート入居時の保証人提供や、路上死者の葬送支援など、実践的な戦略で自立支援を行っています。

稲葉さんの支援の信条は「個々の実存と向き合う」というもので、これまで支援してきた人たち一人ひとりのリアルを伝えてくれました。
「名前がない死」というお話に、考えさせられました。

通称で呼ばれていて誰も本名を知らないホームレスがいる。
彼らが病気になり、本名を名乗らないと、新宿なら「新宿太郎」という名前で入院させる。
そのまま、病死すると、誰も引き取り手のない無縁死者となる。

「人は二度死ぬ。一度目は実際に死ぬときであり、二度目は写真が発見され、それが誰であるか知る人が一人もいないときだ」
というのが、クリスチャン・ボルタンスキーの言葉なのだそうですが、身元不明者の「二度の死」は、それとは逆の順番をたどると言います。

「一度目の死は、貧困によって、その人が過去の人間関係を断ち、もうその人が誰であるか知る人がいなくなったとき。二度目の死は、実際にその人が死ぬとき」

人は人とつながらなければ生きていけません。
つながらなくなったとき、社会的には死んでしまう。
少なくとも、身体が死ぬ前に心が死ぬことはないようにしたいと思います。


今日も参加者募集中です。
号泣セミナー
12月4日(土)に開催します。
涙効果を最大限に活かす方法をお伝えします。

くわしい情報は、こちらで。

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社交不安障害のなおし方。

昨日書いた、「社交不安障害」について、どうやって治せばいいのかの質問をいただきました。
私のわかる範囲でのお答えです。

社交不安障害の人は、「ダメな自分」をつねに映像化して見てしまっているので、自己評価がとても低くなってしまっています。
治療の目的は、自己イメージのゆがみを修正することです。

「あなたは、ちゃんんとできているよ」
「他人にはきちんと見えているよ」
「あなたが、自分に厳しすぎただけなんだよ」

そういうことを理解してもらうために、実際に人と話をする様子をビデオ撮影し、それを治療者と一緒に見て、厳しすぎる自己評価のために、ゆがんでいる自己イメージを修正してもらう。

という治療をするそうです。

これには、同じ悩みを持った人たちと一緒にサポートし合いながらの集団治療が効果的なのだそうです。

「この人、自分に厳しすぎる」

というのは、本人より他人の方がよくわかりますからね。

集団治療では、大勢の前でスピーチをする様子をビデオに録り、他のメンバーからフィードバックをしてもらうというイベントをすると、とても自信がつくそうです。

しかし、この治療にも落とし穴があって、「来週スピーチをしてもらいます」と、予告をすると、次の週から出てこなくなってしまう人がいるそうです。
ちょっと治療スピードが早すぎると、挫折する人が出てしまうのですね。

まあ、シミュレーションとはいえ、大勢の前でスピーチする覚悟ができる人は、だいたいもう治っているのでしょう。


まだまだ参加者募集中です。
号泣セミナー
12月4日(土)に開催します。
大泣きに泣いて、最後は大笑いする楽しいセミナーです。
ぜひ、ご参加ください。

くわしい情報は、こちらで。

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お引越の積み残し。

そうか……。
そういうことか。

FC2からこちら、アメーバへ引越してきまして、うまく引越できたと思っていたのですが、
なんだか、ちょっと記事が足りないような気がして、
旧「素敵な人に会いました」http://jibuncounseling.blog3.fc2.com/
と見比べてみたら、たしかに足りません。

禁止タグが入っている記事、
20,000字以上の記事、
タイトルが40字以上ある記事、


この規定にまず引っかからない思っていましたが、ことごとく積み残しにされたのは、
amazonにリンクしてある本に関する記事だったようです。
これが、駄目なのかなあ?

私、このブログの他に、もう一つFC2で、
1日10分 1年で創る自分史 http://jibuncounseling.blog3.fc2.com/

という自分史と本に関するブログを持っています。
こちらもアメーバに引っ越そうと思っていたのですが、
このブログの記事がこれだけはねられていたら、
もう一つのブログの方は、ほとんど積み残しされてしまいそうです。
持ってこれないので、そのまま向こうに置いておきます。

ご興味ある方は、見に行ってください。
結構、面白いですよ。

1日10分 1年で創る自分史