「一日一季語一句」第86回(2019年10月21日〜10月27日) | 素敵な人に会いました

「一日一季語一句」第86回(2019年10月21日〜10月27日)

先週は、即位礼にともなう厳か、かつ華やかなニュースで埋め尽くされました。
あいにく、私は正殿の儀の直前に言祝ぎのように掛かった虹をリアルタイムで見ることはできなかったのですが、ニュース映像で思わずため息が漏れました。

その反面、甚大な自然災害の爪痕も大きく残りました。
なんと忙しい秋だったこと。
晩秋は、もう少し落ち着いて過ごしたいものですね。

忙しいながらも、詩ごころは忘れずに、今週の七句です。


□10月21日の季語 「秋蛍(あきほたる)」

   被災地の疲れ癒せよ秋蛍
   (ひさいちのつかれいやせよあきほたる)

□10月22日の季語 「秋の虹(あきのにじ)」

   令和絵巻大きく掛かる秋の虹
   (れいわえまきおおきくかかるあきのにじ)

□10月23日の季語 「甘藷(かんしょ)」

   夫掘りし甘藷おほかた痩せてをり
   (つまほりしかんしょおほかたやせてをり)

□10月24日の季語 「色なき風(いろなきかぜ)」

   外廊下聞く愚痴色なき風わたる
   (そとろうかきくぐちいろなきかぜわたる)

□10月25日の季語 「残る虫(のこるむし)」

   長塀の奥に独りや残る虫
   (ながべいのおくにひとりやのこるむし)

□10月26日の季語 「火恋し(ひこひし)」

   火恋し子らの帰りを待つ夜半
   (ひこひしこらのかへりをまつやはん)

□10月27日の季語 「秋思(しゅうし)」

   情厚き猫膝に来る秋思かな
   (じょうあつきねこひざにくるしゅうしかな)



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