ちょうど2003年12月のこと、僕とミンミン は上海の新天地にある薬膳中華料理の店で、初めて二人で食事をし、いろいろなビジネスの話をしました。
そのときに二人で6人分くらいの料理を全て食べたのですが、ミンミン いわく、「ここは薬膳料理だからたくさん食べても大丈夫だよ!」という今考えれば何が大丈夫だったのか、分かりませんがその言葉に安心し、二人でたらふく食べたのでした・・・(この後、体重6Kg増・・・)

以前からの持論で、「良く食べる人間に悪い人はいない!」という考えからもミンミンと一緒にビジネスをやることで何かが突破できるのでは?と考えるようになり、当時ミンミンが上海聯都投資諮詢有限公司でやろうと考えていた携帯電話による情報配信サービスの事業を一緒にやることを決めたのでした。

ある意味、上海でそこそこの結果を出しつつある「上海聯都」という会社とのアライアンス、特にミンミンをはじめとした上海聯都の経営陣(当時28歳くらいの若手経営者たち)とのガチンコ勝負のつもりで、2004年1月はそれこそ旧正月(春節)の休みも一人上海に籠もり、事業計画や営業時の提案資料作成など自分が日本でやってきた知識と経験をぶつけるという非常にワクワクする作業に埋没したのです。

上海の色んなお店に対し、この携帯情報配信サービス「モバイルクラブ」への加盟促進の営業部隊にいろんなマーケティング資料作成や、営業用の教育資料、研修等を行い毎日の営業管理を行ったのですが、本当にこの期間というのはいろいろなことを学ぶことが出来ました。

営業の人たちへのインセンティブの出し方、モチベーション、言い訳、そして何よりも驚いたのは会社を辞めるということに対する感覚でした。

それこそ、毎週といっても過言でないくらいに人が辞めていく。。。しかも大半は辞める本当の理由は一切明かさず、親を理由に使うことが多い。

また、上海のお店のマーケティングに対する考え方についても驚かされました。
当時の上海では(今でもその傾向は大いにありますが・・・)VIP会員=プリペイドカード購入者という位置づけが大半をしめており、会員管理(顧客データ管理)という概念はあまり一般的には行われていなかったのです。

つまり、上海の消費者にとってVIP会員たる一番の特典はやはり、サービスなり商品が安くなることでありそのためにプリペイドカードを購入すれば大幅なディスカウント(大体30%~50%)が受けられるということでそれで十分だと考えられていたのです。

ところが、このモバイルクラブの会員募集については非常に順調でした。

当時約5万人にカード発行していた上海聯都ですが、ひとりひとりに電話で勧誘したところ7割以上の確立で会員に加入するという回答が得られていたのです。

<続く>