25年卒大学生就職意識調査の所見 | COH社労士事務所のブログ

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東京都葛飾区にある、

中小企業むけ採用相談・採用支援などをおこなっております

COH社労士事務所 人事労務LABO 代表の石黒です。

ブログをご覧いただき、ありがとうございます。

 

今回は採用のことについて。

 

先日、就職サイトの最大手であるマイナビが、

「25年卒大学生就職意識調査」の結果を公表されていますので、

弊所の解説と所見を述べさせていただきたく思います。

 

 

この調査は多くの企業が欲している

新卒採用の大学生(就活生)が、

どのような視点で就活をしているかがわかる、

とても有用な資料で弊所も毎年チェックしています。

 

余談ですが私の世代では、

就活と言えばリクナビ!という印象の方も多いと思いますが、

今年の掲載企業数では、

マイナビ・キャリタスに次いで3番手だそうです。

(しかも4番手もだいぶ迫ってきている模様)

 

さて、本題に戻しまして、

今回の結果における注目のポイントを

要約すると以下の通りです。

 

・大手企業志向は前年比4.8ポイント増加の53.7%

・中堅および中小企業志向は同4.2ポイント減の42.9%

・企業選択のポイントは「安定している会社」が同1.1ポイント増の49.9%

・上記の他にも「給料の良い会社」も3年連続で増加し、同2.2ポイント増の23.6%

・行きたくない会社は、「ノルマのきつそうな会社」が38.9%(同0.7ポイント増)で首位

・上記に次いで、「転勤の多い会社」30.3%(同0.7ポイント増)

大手志向については、

どの時代も手堅い人気がありますから、

大きな驚きはないところです。

ただ、希望者の割合が2017年卒を境に

だいぶ高まっていますので、

この点からも若い世代による

安定志向の上昇が読み取れます。

 

そしてそれを決定づけるとも言うべき回答として、

企業選択のポイントは「安定している会社」が、

同1.1ポイント増の49.9%だったという結果だと思います。

 

元々は「自分のやりたい仕事ができる会社」が

長年トップの回答だったのですが、

2019年卒を境に「安定している会社」が翌年より逆転し、

以後は完全に後者が群を抜いて首位と言う状況です。

 

今回はこの「安定している会社」について、

注目していただければと思うのですが、

 

どうやらこの「安定している会社」というのは、

社歴・売上・資本など経営面で安定しているという

意味だけを指しているわけではなさそうなのです。

 

こちらは現在、就活サイト2番手として奮闘している

キャリタスが発表している意識調査の結果です。

 

 

こちらの就活解禁直前に集計されたアンケートである

「2月1日時点の就職意識調査  ~キャリタス就活 学生モニター2025」の資料内に

就職先候補として判断するために知りたい情報(P5)があります。

 

こちらでは一番知りたい情報として、

「福利厚生」が6割超、僅差で「仕事内容・職種」が続き、

次いで「勤務地」、「社風・職場の雰囲気」が続きます。

 

特に女子においては、

福利厚生を最重要視しているとの回答が、

文系・理系を平均してちょうど7割となっており、

その注目度の高さがわかります。

 

その他にも同調査で3位の勤務地は、

先述のマイナビの2025調査においても、

行きたくない会社の2位(転勤が多い会社)。

 

この他にも当然の結果ではありますが、

どの調査においても、

「社風・職場(同僚)の雰囲気」が上位に来ますし、

 

以前、マイナビリサーチにおいて、

学生の意識調査の参考資料として、

育休取得やハラスメント対策に

意識の向いている会社が好ましいとした

アンケートの結果も掲載されていました。

(現在は削除されている模様)

 

以上のことなどから察すると、

ここからは弊所の私見となりますが、

「安定している会社」とは、

【安定(安心)して働ける会社】を

意味するのではないかと考えています。


そして、これが意味することとしては、

中小企業でも採用のチャンスがあるということだと思います。

 

経営的に安定している会社と言われてしまえば、

当然に大手企業が有利でむしろ勝ち目がない所ですが、

 

「安定している会社=安定(安心)して働ける会社」となれば、

中小企業でも資金的に限度はあるにせよ、

十分に環境としては目指せるものであると思います。

 

 ・会社の雰囲気

 ・質の高いOJT研修

 ・育休取得の推奨、復帰時のサポート体制

 ・有給休暇の取得推奨

 ・スキルアップのための研修制度

 ・ハラスメント対策の整備 など

 

「安心」をキーワードに社内の環境整備を進め、

そして採用広報で適切に就活生や

第二新卒などの若手転職者に訴求できるか。

 

この部分が今後の中小企業における

若者の採用に関して差になってくるように思います。

 

今回もブログをご覧いただき、誠にありがとうございました!