皆様こんにちは。

COH社労士事務所 人事労務LABOの石黒です。

 

2024年も早いもので、2月最終日

当たり前ですが、明日は3月1日。

 

3月1日と言えば

そう!新卒採用「広報解禁日」です!

 

経団連の取り決めと言うあたりで、

絶対的な拘束力がないことに加え、

SNSの急速な普及などに伴って、

 

当日までに広報・採用活動を開始している

企業が年々増えているようですが、

 

3月1日から開始される企業様も

まだまだ多くいらっしゃいますので、

 

明日からが新卒採用(25卒)

本格スタートと言う事になります。

 

今回は企業人事だった時代を思いだしながら、

3月の新卒採用について綴ってみたいと思います。

 

 

合同説明会は結構大変・・

 

2019年までは事業会社の人事をしていたのですが、

3月1日は必ず出張していた記憶があります。

 

何をしていたかと言うと、

大手就活サイト主催の「企業合同説明会」への出展。

東京のビックサイト、千葉の幕張メッセ、大阪のインテックス大阪の

どこかに必ず毎年いたような気がします。

 

3月は大手就活サイトが一斉に

この企業合同説明会を開催しており、

 

就職サイトと自社メディアだけでは

就活生を呼び込めない場合などに利用されています。

 

実はこの「企業合同説明会」は企業側から見ますと、

費用が掛かっていることはもちろんのこと、

準備にもかなりの時間費用が掛かっています。

 

各企業に価格毎で区分された広さや位置の

ブースが割り当てられるのですが、

基本はパーテーション・机・パイプ椅子だけが用意されています。

 

一度でも企業合同説明会に参加された

企業様はご存じだと思いますが、

 

各企業の熱い炎

勧誘合戦が当日会場で繰り広げられています。

 

自社ブースを目立たせるべく、

ブースの装飾品を特注で事前に発注する企業がとても多く、

先方用意の机と椅子も何も手を加えなければ、

本当に単なる会議用の机とパイプ椅子のため、

 

周りが艶やかな装飾をしているなか、

何もしなければみすぼらしく見えてしまう事もあって、

タペストリーという布に会社ロゴや

キャッチフレーズなどを施した装飾品を

自社でそれぞれ事前に発注のうえ用意し、

 

当日使うパソコンやプロジェクター、モニター機材等と合わせて

主催者が指定する日までに宅急便で事前に送ったりするのです。

 

これらの作業は文字で見るより、

実際やってみるとすごく大変作業です。

 

更に言えば現場当日に

自社ブースへの来場を就活生へ勧誘するため、

 

ブース付近でチラシ配りと勧誘をしてくれる要員を

社内で調整手配するのですが、

 

この要員を現場社員に協力してもらう場合、

この現場社員のスケジュール調整もなかなかのひと苦労。

 

何せイベントは10~18時など、

一日中行われるため1人では足りません。

なかには業務が忙しいから無理!

なんて言われてしまうこともあります。

 

余談ですが、プレゼン担当もチラシ配りも

まさに体力勝負です。

 

当日の来場者次第の所はありますが、

就活生が結構良い流れでブースに来ると、

時間帯によっては、

連続2~3時間は喋りっぱなしなんてことも結構ありますし、

 

チラシを配ってくれる社員も、

2時間くらい立ちっぱなしなどと言うことはざらです。

 

このような苦労が実は裏でありますので、

実際に上手く当日勧誘が進むと一日で

多数の就活生と接触できるメリットがありますが、

 

出展にはそれなりのコスト人件費もかかりますので、

最近はオンライン説明会なども増えてきましたので、

 

コロナ前には積極的に出展していた企業も、

費用対効果などを見て近年では様子を見る傾向も一部あるようです。

 

 

3月の就活生は判断が難しい

 

さて、そのような就活生への勧誘活動を地道にしていきつつ、

自社の説明会などに来てもらい、

最終的に面接へとなっていくわけですが、

 

これは合同企業説明会に来場する

就活生に限ったことではありませんが、

 

例年、3月に応募してくる就活生採用面接は、

正直言って、あまり良い印象を受けない事が多いと思います。

 

と言いますのは1次面接でお話を聞いてみると、

 

正直、突っ込みどころが満載なのです。

例えば・・・

 

私(面接官):「当社へなぜ興味・関心を持っていただいたのですか?」

就活生A:「説明会の雰囲気や社員さんの対応が良く、御社で働くイメージが持てたので応募しました。」

 

私(面接官):「業務内容で魅力に感じてくれた所はありますか?」

就活生A:「(数秒、間が空いて)たくさんの人に会えることに魅力を感じました。」

 

企業で実際に就活生に面接された経験がある方ならば、

お分かりいただけると思いますが、上記はまったく脚色していません。

 

このような面接のやり取りが、

3月肌感覚8~9割くらい続く印象です。

 

しかし、この就活生の回答は決して間違いではありませんし、

恥ずべきものではないと思います。

 

個人的な印象としては過度な緊張などに加えて、

面接慣れをしていないため上手く話せない、

または就活を開始してすぐのため、

考えがほとんどまとまっていない段階で

面接に来ている点に原因があると思うからです。

 

社会人の中途採用であっても

なかなか上手く話せない方は結構います。

 

それを学生さんに課すというのは、

あくまで私見ではありますが、

少々、酷なようにも思えます。

 

ただし面接官からすると

優秀な就活生を見出そうとするミッションがありますので、

 

このような面接でのやり取りの中、

通過させる理由が見つからないのです。

 

そのため企業によっては即落選とするケースも結構多く、

気づけば応募者の数が残り少なくなってしまい、

 

最終的に採用目標数にまったく届かないという

結果に終わったなどと言うケースもお聞きします。

 

なお、応募者が多い人気企業では、

ある意味、買い手市場のような状況になりますので、

 

現実的に面接をこなす時間なども意識しないといけないこともあり、

一次面接の結果で即判断と言うことも頷けるところではあります。

 

 

中小企業も同じ判断軸で良いのか?

 

ここで弊所として提起したいのが、
「果たして一般の中小企業も、

一次面接の印象だけで落選させて良いのか?」と言う点です。

前述のとおり、人気企業で応募者多数と言う企業であれば、
一次面接の結果をもって判断としても、

そこまで大きな支障はないと思います。

しかし、仮に応募年間通じて20~30名前後と言った企業だった場合、
 

この少ない分母の中から採用成功させなければいけません。


そうなると1次面接の回答だけで即判断した場合、
おそらく多くの企業目標に満たないままに終了すると予想されます。

そこで弊所が普段からお勧めしているのが「育成型面接」です。
正直なところ、落選通知はいつでも簡単にできます
 

しかし落選させた就活生に採用人数が足りないこと理由にして、
再度応募してもらうことは現実的に結構難しいと思われます。

そこで一次面接位置づけそのものを変えてしまおうと言うのが、
弊所がお勧めする「育成型面接」です。

その内容については、
また次回近いうちにブログをアップして
ご紹介したいと思います。


宜しければ次回も

お付き合いいただければ嬉しいです。

ここまで長文をご覧いただき、ありがとうございました。