機能性胃腸症(吐き気、腹部膨満感、心窩部痛)の整体治療 | 【大阪】 ジャパン・ヘルスサイエンス専門学院         JHSC整体治療室 = 整体コラム / 心のコラム

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機能性胃腸症(吐き気、腹部膨満感、心窩部痛)の整体治療

胃腸の筋肉のコリと血流を回復する整体治療で改善した症例の解説です。
患者Sさん=37才-男性-会社員の症例


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① Sさんの病歴…「数年前から吐き気や膨満感が続いています」
患者Sさんは数年前から食後に吐き気、腹部膨満感、心窩部痛が生じるようになり、それが徐々に悪化して最近では朝から晩まで常時吐き気や膨満感、心窩部痛が生じているそうです。3年前に近医を受診した際、胃カメラ・その他の検査でも異常が見つからず、機能性胃腸症と診断されたそうです。漢方薬を含む幾つかの胃薬を処方されて今まで試されたそうですがほとんど効果は無かったそうです。

 



②    Sさんの診察
・常時吐き気、膨満感、心窩部痛があるそうですが、少し食事するだけでこれらの症状が増悪するそうです。
・胃カメラでは食道や胃の炎症、潰瘍、その他の異常所見は無く、担当医に「胃の中はきれいですね」と言われたそうです。
・血圧は正常範囲で血液検査でも異常は無いそうです。
・現在、食欲はあるような無いような状態だそうです。機能性胃腸症になる前は食欲旺盛だったそうです。
・身長は176cmで体重は55kgですが、3年前は60kgあったそうです。
・体型は下肢がかなり細かったですが、腹部は逆に膨満気味で、細いのタイプか太いタイプかハッキリしない、アンバランスな感じがしました。
・排便は毎日あるそうですが、緩い便が多いそうです。ガスもよく出るそうです。
・ゲップはよく出るそうですが、呑酸や胸やけは無いそうです。
・腹部聴診上、血管雑音は聴取できませんでした。グル音は減弱していました。
・腹部打診上、上腹部1/3は鼓音でしたが、それ以下の2/3は濁音でした。
・腹部触診上、極めて緊満しており、押圧しても指が1~2cm程度しか入りませんでした。全般的に緊張と圧痛がありましたが、特に回盲部、下腹部、左季肋部、S状結腸部に著明な緊張と圧痛がありました。また回盲部の押圧で、心窩部の放散痛が誘発されました。指の届く範囲に腫瘤感はありませんでした。

 



➂ 治療目標と整体治療…胃腸の平滑筋の疲労を回復する !!
  ⑴    胃腸の平滑筋の緊張と疲労を回復する
  ⑵    胃腸への血流を改善し、腸管の吸収機能を亢進する
  ⑶    回盲括約筋の緊張を緩和し、回腸末端に蓄積している糞塊の排出を促進する

・消化管平滑筋テクニック
・腹腔動静脈、上・下腸間膜動静脈解放テクニック
・回盲部解放テクニック

 

 



④    経過と結果・・・7診目で改善しました、、。
・初診施術中、腹部のどの部位の施術でも疼痛が強い状態でしたが、次第に減弱し、指が4~5cm腹部に入るくらい軟らかくなりました。施術後、腹部の緊満状態は少し解消していました。


・2診目、3診目と下腹部の消化管の緊張は少しずつ緩和していきましたが、上部消化管(特に胃)の緊張は強く、なかなか緩和しませんでした。Sさんの心窩部痛や吐き気・膨満感も改善の兆しはありませんでした。

 

・しかし4診目になると上腹部も次第に緩和しだし、それに呼応して心窩部痛や吐き気・膨満感も「少しマシになってきました」と仰っていました。


・5診目来院時、「大分と吐き気と心窩部痛は改善しました。膨満感もましで、ズボンも緩くなったのでベルトを少しきつめに絞めています」と仰っていました。
 

・7診目来院時、「食欲も改善しました。ある程度量を食べても食後の吐き気、腹部膨満感、心窩部痛が無くなりました、こんな事は久しぶりです。」と仰っていましたので、とりあえずこれで様子をみてもらうこととし、今後はメンテナンス程度に適時来院する事をお勧めして、今回の集中治療を終了することとしました。

 



⑤     今回の症例の概説、、、
◆ 「体重増加のために、無理して食事していました、、、」

・Sさんの特徴として、体型的に下肢、特に大腿の細さが目立ちました。逆に腹部の膨満も際立っていました。そこでSさんにそれを指摘すると子供の頃から下肢は細く、そして当時はお腹(ウエスト)も細かったそうです(外胚葉タイプ)。この様な外胚葉体型から脱却したいとの思いが強かったSさんは、体重増加の為に少々無理して食事量を増やしていたそうです

 

 

・この様な食生活を十数年も続けてきたSさんでしたが、結果は出ず、しかし年と共にお腹だけが出てきて、30代になる頃にはズボンのベルトはボタン二つほど増えたそうです。
 

 

◆ 自分のキャパを超える食事量で消化器官が過重労働…その限界を超えると、、、

・Sさんの診察所見で他に特段の異常所見は見当たらなかったので、この身体的なアンバランスとその反動による不適切な食生活が今回の機能性胃腸症治療の足掛かりになるのでは、と考えました。つまり、十数年に及ぶ過量な食事量のせいで消化器系に長期に渡る疲労現象が生じ、毎日排便はあるものの、しかし少しずつその消化管平滑筋の蠕動機能が脆弱化し、微量の残留便が日々蓄積して、それが数十年続く事で現在の腹部膨満につながったのでは、と考えられました。特に回盲部の緊張が著しかった事から、胃-回盲反射の機能低下により回盲部から回腸部(下腹部)に残留便が一番蓄積していたものと思われます。

 

 

・その結果、一種の腸閉塞の様な消化管の通過障害・残留便蓄積が起こり、そのホメオスターシス反応として吐き気が生じているのでは(☚吐き気による胃腸への入場制限)、と推測されました。同時にその消化管の緊満状態は消化管平滑筋に強い張力を生じさせ、それが心窩部痛の原因になっているのでは、と考えられました。
 

・また、回盲部から腸間膜根にかけての緊張が腸管の吸収障害を助長し、ガスの吸収低下を誘発して、それが腹部膨満の一員になっていた可能性もあります。同時の腸間膜根の緊張がトレイツ筋or右横隔膜脚の緊張を促し、心窩部痛の原因になっていた可能性もあります。

 

消化管の根元=腸間膜根から吸収した栄養素が肝臓に運ばれる

 

十二指腸空腸曲と食道裂孔を結ぶトレイツ筋

 

 

◆ 飽食の時代の日本では、多くの人の消化器官が過重労働状態に、、、FDの重要遠因 !!

・人類二十万年の歴史の中で、現代日本は「いつでも、どこでも、好きなだけ食事を取ることが出来る時代」ですが、それは高々数十年の事だと思います。言い換えれば199950年間は好きなだけ食事できる事は稀で、むしろ「腹減った状態」が通常であったと思われます。つまり、現代日本の消化管は好きなだけ食べられる文明の進化に追い付いていない状態だと思われます。
また逆に言えば、食餌が制限されている後進国の人々に、いわゆる機能性胃腸症の様な消化器障害患者はいないのではないでしょうか。

 

 

 

・つまり現代日本では、その有り余る食事量から過度に消化管をオーバーユーズさせ、その消化管の重労働によって消化機能が破綻した状態、それが機能性胃腸症の一つの側面と思われます。Sさんのケースでは、その食事量増量の背景に「太りたい」といった動機が伺えますが、現代日本の食事量増量現象は様々な動機と背景があり、一筋縄ではいきません。しかしいつかはこの事に気づかないいけないのでは、と思います。
 

 

 

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