《マリア拝領》
「ナサリオ・ペレス師(1877-1952)は20世紀におけるマリア的神秘家の指導者で最も重要な人物のひとりであり、やはりマリアとの一致の生活を相当深く送っていたのですが、その伝記の中で、霊的娘であったアンゼール・ソラスという女修道院長から『マリア拝領』ということを学んだことが取り上げられています
伝記作家が説明するように、それは至聖なる乙女マリアとの密接なる一致の行為であって、自分の全存在や聖マリアに捧げられた霊肉を全く取り上げてくださることを願い、また自分の生活を聖マリアの生活によって取り代えてくださることを願うのです
ポップ師は『マリアさまを渇仰する』ということを述べていますが、これも確かに前者(※マリア拝領のこと)と同じ実行だということができます
彼は次のように説明しています
『「マリアさまを渇仰する」とは、わたしたちの知恵でもってそのすべてのお考えを渇仰し、心によってすべての感情を渇仰し、意志で持ってそのお力を、全存在をあげてそのご精神を渇仰することです』
仕事の合間にこのマリア的渇仰をすると、魂はあらためて聖マリアに身を捧げることができ、また聖マリアが残らず彼らを所有し、その憐れな子どもの利己的な生活とご自分の純粋で愛深い生活を取り代えてくださいます
この渇仰の行為はなにかの行動をしている間に、ただ「マリア」と言うだけで新たにすることができます
天の御母との親密さもある程度に達すると、マリア的魂においてはこの渇仰を倍加しないではおれないようになります
主イエスを深く深く愛したいわけですが、自分の貧しさと冷ややかさとに感づいて御母の心で御子を愛するために聖マリアによりすがるのです」(「聖母マリアとともに」P314)