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なぜ丁寧に歯を磨いても「口臭」は消えないのか?歯科医が教える「本当の理由」

 

歯磨きをしているのに口臭が消えない理由

口臭はお口が原因となる口臭と、全身の健康が原因となる口臭に大別されますが、前者が口臭の98.5%を占め、圧倒的に原因はお口の中にあると言えます。

お口が原因の口臭は「生理的口臭」と「病的口臭」に分かれ、生理的口臭とは舌の表面の汚れが原因となる口臭です。病的口臭とは歯周病が原因の口臭で、その比率は3対7となっています。

生理的口臭は強かれ弱かれ基本的に誰にでもあり、舌表面が新陳代謝で剥がれた口腔粘膜などで汚れ、その下に生息した口臭菌によって排出された硫黄化合物が臭いをもたらします。

舌は体温で温かく、湿気があり、表面が汚れで覆われているので、口臭菌にとっては住み心地が良い環境です。「ゆで卵」のような臭いがするのが特徴で、舌の汚れにより口臭が強くなったり弱くなったりと変化します。

一方、歯周病が原因となる病的口臭は、歯周病の進行程度と臭いの強度は比例しますので、口臭の程度は歯周病の進行のバロメーターの一つになります。臭いの特徴は台所の三角コーナーのようで、歯周病が進行すると野菜が腐った時のように強く鼻を突く感じになります。

この臭いは歯周病菌が原因で出る「メチルメルカプタン」によるものですが、実はこの物質は日本の法律では「毒物」に指定されています。その毒性は「青酸ガス」に匹敵し、勝手に持ち運びは許されません。

そもそも歯周病菌の毒性はとても強く、歯周病菌の中でも最も毒性が強い菌(P.g.菌)が出す物質がメチルメルカプタンであり、歯ぐき組織破壊に最も強く関与していることが指摘されています。

このように口臭の原因のほとんどは舌の汚れか歯周病が原因なので、丁寧に歯磨きをしても効果的ではないというわけです。調査でも9割の人が口臭対策を行なっているにもかかわらず、その対策方法の多くが「歯磨き」だということが分かっています。

効果的な口臭対策ができていないのですから、口臭に対して「自信がある」という答えが、アメリカ68%、ドイツ79%に対して、日本ではわずか19%にしか過ぎないのも分かる気がします。

「舌チェック」をして汚れていたら舌ブラシを

生理的口臭は舌の表面の汚れに潜む口臭菌が原因の元ですから、舌をキレイにすると速やかに口臭もなくなります。

舌の汚れは、ドラッグストアで販売している舌ブラシを使うことでキレイになります。個人的には、表面がスポンジ状のものよりブラシ状のもののほうが、しっかりと清掃できるのでオススメです。

時々、歯ブラシで代用する方もいますが、これはオススメできません。歯ブラシは硬い歯を磨くようにデザインされているので、歯ブラシで舌を擦っても効果的にキレイにできませんし、かえって舌を傷つける可能性があるからです。

舌の清掃をする時は、舌を大きく出して、舌ブラシを舌表面の根元から先端に向けて、一方向に拭うように擦ってください。反対側に舌ブラシを動かしてしまうと、清掃効率が悪いだけでなく、細菌を含んだ汚れを飲み込む可能性がありますからやめましょう。

一度に3~5回程度、表面を擦って、1日に1~2回程度繰り返すと、汚れは取れてキレイな舌になります。もし、一度で完全にキレイにならなくても、回数を重ねることで、徐々にキレイになってきます。

 

「ブクブクうがい」を毎日の習慣にする

舌の汚れには、お口の中の乾燥が大きく関係しています。緊張が続いたり、口呼吸でお口がカラカラに乾いたり、加齢などで唾液の分泌量が減ったりすると、唾液によるお口の中の洗浄効果と殺菌効果がなくなり、舌が汚れやすくなります。

これを解決するのがうがいです。うがいは人工的にお口の中を洗浄しますから、浮遊している細菌や粘膜をキレイに洗い流すことができます。

お口の中で粘膜が占める表面積の割合は7割ですから、うがいを習慣づけるだけでも、お口の中はかなりキレイな状態を保てます。筆者は実際にテレビ番組で何度かうがいの洗浄効果を実証済みです。

うがいをする時のポイントは、水をお口に含みすぎないこと。一回に含む量は約30mlで、大さじ2杯分で十分です。

例えばペットボトルに水を満タンにして振っても、中には水流が生まれず洗浄効果は高くありませんが、少量に減らしてペットボトルを振ると水は勢いよく流れて十分に洗浄できます。

この要領で、少量の水でブクブクうがいをすると、効果的にお口を洗浄することができます。これを3回を目安に行なうと、最大97%の除菌効果が得られます。

口臭は歯磨き(舌磨き)から時間が経つと強くなる性質がありますから、歯磨き、うがいをした2~3時間後にうがいだけでも行なうと効果的です。また食後のうがいはむし歯対策にもなるので、食後に歯磨きができない状況の場合は、うがいをするようにしましょう。

うがいは水道水で行なってもらって良いですが、市販の含嗽剤(がんそうざい/いわゆるうがい薬)を使用すると効果はさらに向上します。

含嗽剤では、お口中を浮遊する細菌に効果がある塩化セチルピリジウム(CPC)配合をオススメします。他方、殺菌効果が著しく高いポピドンヨード(イソジン)は善玉菌まで死滅させて免疫力を落とすので、1日に何度も使用してのうがいは控えた方が良いです。

口臭がなくなると食事が美味しくなる!

生理的口臭がなくなると、お料理が美味しくいただけるというメリットもあります。

 

舌の表面には食べ物の味を感じるセンサー(味蕾)がありますが、舌の表面が汚れていると食べ物の味がセンサーに届きにくい、いわゆる「バカ舌」になり、味音痴になってしまいます。

味音痴になると味の濃いものを好みやすくなるのですが、味の濃いものはカロリーが高いものが多いのが特徴で、ついついカロリーオーバーに。また味音痴の特徴は、味で満足できないので量で満足しようと、必要以上に食べる傾向があります。

ですから、口臭がなくなると、通常食べるお食事がワンランクアップして美味しくいただけるだけでなく、カロリーを控えることができる上に食事を食べすぎないので、ダイエット効果の側面も期待できます。

みなさま、舌をキレイにして爽快・快適な生活をお過ごしください。

  口臭対策には定期的(3ヶ月毎)な歯科医院での機械的なお口の清掃も必須‼️

 

 


 

 

 

 

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