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歯科医が解説!With コロナの時代に「口からのウイルスの侵入」を防いで身を守る方法



新型コロナウイルス感染拡大の対策として、全国的に緊急事態宣言が発令し、感染者も減りました。しかし宣言解除後、東京を中心に感染者は増えています。新しい生活様式では「自分の身は自分で守る」意識が大切です。金沢大学医学部で感染制御学を研究していた私が、歯学博士としてポストコロナで自分を守る必要な知識をお伝えします。ウイルスが体の表面に付着しても、ウイルスが体内に入らないと感染は起こりません。ウイルスに感染するとき、最初に体と結合する細胞の表面にあるものを「受容体」と言います。ウイルスの種類によって、受容体は異なります。

新型コロナウイルスの受容体は舌の表面にある

新型コロナウイルスの受容体は、ACE2受容体(angiotensin-converting enzyme Ⅱ)と呼ばれています。最近の研究(2020.2)で、この受容体は口の中の粘膜、特に舌の表面に多くあることがわかりました。新型コロナウイルスは「飛沫感染」で、人から人に移ります。つまり「ツバ」を介して移ります。日常生活で、ツバは想像以上に人の間を往来しています。

・大皿を大勢の直ハシで食べる
・鍋料理を大勢の直ハシでつつく
・飲み物をまわし飲む
・会話中にツバが飛ぶ
・キスなど

これらは直接ツバが付きますから、感染する可能性は高いです。その他、手などについたツバが相手と握手をして、相手の口の中に入って感染する、間接的なパターンもあります。感染している人のツバが「直接的」あるいは「間接的」にお口の中に入り、舌の表面にある受容体が新型コロナウイルスをキャッチして、感染が始まります。つまりウイルスは、口から侵入しているのです。

歯周病が感染しやすくさせる

ウイルスが口の中に入ったからといって、必ずウイルスに感染する訳ではありません。通常は感染しにくいように、受容体はタンパク質でできている粘膜で護られています。このタンパクの膜が、ウイルスと受容体が結合することを防いでいます。

しかし歯周病があると、ウイルス感染がしやすくなります。歯周病の原因である歯周病菌が、強力なタンパク質分解酵素を産出します。この酵素が、受容体を護っているタンパクでできた膜を分解します。その結果、ウイルスは受容体と結合しやすくなります。こうやって、ウイルス感染が始まります。歯周病は歯周病菌による感染症で、お口の中に炎症を引き起こします。受容体は、炎症があると受容体の数が増える特徴があります。つまり、歯周病があると受容体が増えて、感染リスクが上がってしまいます。

口の中の細菌がウイルスを拡散させる

インフルエンザウイルス感染症もわずか9週間でパンデミックとなり、全世界で28万人の犠牲者が出ました(WHO)。新型コロナウイルス感染症と、インフルエンザウイルス感染症には、多くの共通点があります。症状としては、発熱、倦怠感、呼吸困難などです。そして肺炎になり、死に至ることもあります。どちらも感染力が強く「ツバ」で感染します。新型コロナウイルスでは、未だ治療薬、ワクチンの開発がされていません。このため類似しているインフルエンザウイルスの感染を参考に対策が取られています。

インフルエンザウイルスが体内に入ると、ノイラミニダーゼという酵素により、ウイルスが拡散されます。この酵素が働くと、ウイルスを活発にさせて、新たなウイルスを産出するのです。体内でのウイルスの拡散により、症状は重症化します。ですから、ノイラミニダーゼ対策が、感染症対策のターゲットです。実は、このノイラミニダーゼを産出するのは、口の中の細菌です。口の中を不潔にしておくと、ウイルス感染を助けることになります。ウイルスが体内で広がらないようにするには、お口を常に清潔に保っておく必要があります。

味覚障害との意外な関連性

味覚は、私たちの祖先にとって、とても大切な感覚でした。食べるものがなく、必死に生きていた時代は、この味覚を鍛えることが「食べられるもの」と「食べられないもの」を区別する重要な基準でした。味覚障害は、単に「味がわからない状態」ではなく、人類にとってはとても重要な意味を持ちます。

味覚障害の原因とは

味覚障害の原因には、色々あります。亜鉛やビタミン欠乏、お薬の影響によるもの、顔面神経麻痺のように神経の障害によるもの、脳梗塞など脳細胞の障害によるもの、口の中の障害によるものなど、さまざまです。新型コロナウイルス感染症の症状の一つに、味覚障害があります。「コーラを飲んでいるのに、炭酸水を飲んでいるようだ」とコメントしている患者さんがいました。

新型コロナウイルスが味蕾細胞を破壊して味覚障害となる

新型コロナウイルスの受容体は、舌の表面に多くあります。ウイルスが受容体と結合して、感染が始まります。この受容体と結合した新型コロナウイルスが、舌の上で猛威をふるい、味を感じる味蕾細胞を壊します。その結果、味を感じる細胞が減り、味覚障害となります。つまり、新型コロナウイルスによる味覚障害の原因は、ウイルスが舌の表面にある味蕾細胞を破壊してしまうからです。ウイルス感染が陰性になると、味覚障害もなくなり、味は普通に感じるようになります。

新型コロナウイルス感染症で味覚障害が出る人とは

新型コロナウイルス感染症で味覚障害が出る人は、男性より女性に多い傾向があります。また、比較的症状が軽い人に多いです。重症化する人に味覚障害が出るのは、軽症化の人より割と少ないです。しかし、その理由は現在のところ、まだわかっていません。新型コロナウイルス感染症の予防対策として、マスクを装着している人は多いと思います。しかし、この感染予防対策マスクに意外な落とし穴があるのです。

マスクをしていると口呼吸になる

緊急事態宣言発令下の2020年5月に熊本県で、マスクの実態調査をおこないました。この調査で、マスクの下では口呼吸になる人が増えていることが明らかになりました。特にこの傾向は女性に多く、マスクを着けていない時より2.5倍も口呼吸になっていました。年代別では、10歳代以下が43%と最も多く、年齢が上がると口呼吸の割合は減りました。

口呼吸はウイルス感染しやすい環境

本来、人は鼻で呼吸をして、鼻毛や粘膜がフィルターの役割を果たし、ウイルスや細菌、ホコリなど悪いものを除去します。また鼻腔の中で空気は適度に加湿・加温されて、肺に空気を送ります。これが口呼吸になると、乾燥した空気が口を通り、気管から肺に流れます。実は、これはウイルス感染しやすい環境なのです。感染予防対策で着けているマスクのはずが、逆にウイルス感染しやすい環境の原因となる可能性があります。また、ノドや肺を傷め、風邪やアレルギー体質になりやすくなります。

口呼吸の欠点とは

口呼吸で口が乾燥し、口の中のツバの量が減ると、殺菌・消毒・洗浄などの作用が効かなくなり、ムシ歯が増えたり、歯周病が進行しやすくなります。また、細菌の繁殖により、口臭の原因にもなります。免疫防御機構を持つリンパ節に悪い影響を与え、体の免疫力が低下する原因にもなります。その他、口を閉じないので、口の周りの筋肉が衰え、美容にも悪影響です。表情筋の皮膚のたるみにつながります。二重顎や、イビキの原因にもなります。出っ歯など、歯並びが悪くなることもあります。

特にこれからのシーズンは気温が高くなり、マスクが息苦しく感じ、口呼吸になりやすいです。予防対策マスクの意外な欠点に、注意してください。




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