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「ワクチン接種」をした日本人に感想を聞いてみた、先行するイスラエルの例

 

世界で続々と行われるワクチン接種。日本でも医療従事者を対象に2月下旬にも始まるといわれているが、居住国によっては外国人への接種を認めている国もある。筆者が住むイスラエルもその国の1つだ。以前の記事で、ワクチンが余ってしまう問題について触れたが、今回はワクチン接種を済ませた日本人に直接取材をして、その状況や感想などを聞いた。(イスラエル国立ヘブライ大学大学院・総合商社休職中社員 徳永勇樹)

進むイスラエルの
ワクチン接種

 本稿執筆時点でイスラエルでは300万人以上がワクチン接種を完了しているが、これは同国の人口929万人の約3分の1に相当する。16〜18歳と、35歳以上と対象年齢が拡大されたこともあり、筆者の周りでも、「もうワクチン打ってきたよ」という声をよく聞くようになった(残念ながら、接種が可能な保険に加入していない筆者は当分接種の見込みはない)。

 ワクチンの有効性について楽観的な声も上がる。現地報道によれば、2回目の接種を完了した人がコロナ陽性になる割合(発病率)は0.01%という。実際にこれほどの効果があるかは不明だが、米ファイザー(独ビオンテックと共同開発)と米モデルナが相次いで発表した第III相臨床試験(治験)の結果では、いずれも90%を超える有効性が示されており、コロナ用ワクチンへの期待は高い。

ワクチン接種をした
日本人の声

 先述したように、イスラエルは外国人のワクチン接種を認めているので、筆者の周りのイスラエル在住日本人の中でも徐々に接種を済ませた人が出始めている。心の準備も兼ねて彼らの体験談を聞くことにした(以下、本人のプライバシー保護のために仮名にさせていただいた)。

◎田中さん(30代女性・仮名)の場合

 

 田中さんはテルアビブ市在住の自営業。接種のきっかけは「コネ」だったという。田中さんは「配偶者の親戚に医師がいて、年齢対象外でしたがかなり早い段階で受けさせてもらいました」と声をひそめる。

 日本人の感覚では、コネは「なんとなく良くないこと」というイメージがあるが、国が変われば「常識」も変わる。公的機関にもコネが効く「柔軟性」もイスラエルの特徴である。

 田中さんは「ごく普通の注射で、強い痛みはありませんでした。1回目より2回目の方が副反応が強いといううわさがあって、確かに、2回目の後の方がめまいが強かった気がします。でも、次の日には治りました」と話す。

 総じて「普通の予防接種」という感想であった。

イスラエルでも
当初は根強かった「ワクチンへの抵抗感」

 今となっては世界の先進事例となっているイスラエルだが、実は、副反応のうわさや、正体不明のワクチンに対する抵抗感は当地でも根強いものがあった。

 昨年末時点で「人口の60%はワクチン接種に後ろ向きだった」という統計データもあった。しかし、先述の通り、ワクチン接種を始めてわずか1カ月で、既に人口の30%が接種を終えている。

 その「成功の秘訣」は一体何か?

「優先接種対象は厳格に守る一方で、口コミでワクチンの廃棄のうわさが広がって、『機会があればすぐに打ちたい』という空気が人々の間で広がっていったような気がします。まさに最近SNSではやりのClubhouse(招待制の音声専用SNSアプリ)のように、アクセスが限られたことで、人々がワクチン接種に注目する動きを意図せず作り出したのかもしれない」と田中さんは分析する。

◎高山さん(30代男性・仮名)の場合

 高山さんは、テルアビブ市内のテクノロジー系の会社に勤める。イスラエル人の同僚が続々とワクチンを接種する中、ワクチンが余っているという情報(前回記事『新型コロナワクチン「不足のはずが余る」意外な理由、イスラエルの例』を参照)について保険会社に問い合わせたところ、「年齢対象外でもアポなしでも問題ないからとりあえず接種しに来い」という返答があったそうだ。

 

 ワクチン接種には不安がなかった訳ではないが、人口のかなりの割合の人が既に接種を済ませている事実や、ワクチンの有効性に関する前向きな報道発表に触れるうちに、徐々に不安感は消えたという。また、イスラエルがワクチン接種によるコロナからの回復で世界に期待を与える、その大きなムーブメントにイスラエルにいる身として参加したかったという。

 接種所では、簡単な問診(その日の体調や既往症の有無)に回答した後にワクチンを接種。接種が終わったら15分待機するように言われたという。副反応は特になく、筋肉注射特有の腕の痛みが多少あった程度だったそうだ。

 イスラエルのコロナ対策について、高山さんは「イスラエルの危機対応能力は圧巻です。病棟が足りなければ、ホテルを患者収容スペースに作り替える。軍もすぐに出動させます。その柔軟性・臨機応変さは日本も見習うべきです。ただし、その一方で、方針やルールがコロコロ変わります。国際空港の閉鎖が2日前に言い渡されたり、外国人の入国条件も1日単位で変更されたりします。日々ニュースをフォローするのが大変です」とも語った。

緊急事態では
政府と国民の信頼関係が試される

◎中田さん(50代女性・仮名)の場合

 中田さんはエルサレム在住の主婦。イスラエル人の配偶者の家族が接種をする中、対象年齢が「50歳以上」に拡大したタイミングを見計らい、配偶者とワクチン接種に臨んだという。2人の子どもは年齢対象外という理由で、まだワクチンを接種できていない。

「体質的に敏感なので軽い頭痛や腕の痛みはありました。ただ、ニュースによればかなりの割合の人が私と同じ症状を経験したそうなので特に不安はありません」

 中田さんは既に20年以上イスラエルで暮らすが、特に緊急事態では国民と政府の信頼醸成が必要だという。

「イスラエルは宗教的にも民族的にも多様なので、ワクチン接種に対する考え方も多様です。国民の中にはワクチンに対して疑問を持つ人もいますが、政府はワクチン接種の重要性と安全性を丁寧に説明して、国民の納得を得る必要があります。まさに政府と国民の信頼関係が試されていると感じます」

今回、上記の3人には見られなかったが、中には強い副反応らしき症状に見舞われた人もいる。

 テルアビブ市在住の森田さん(50代女性・仮名)は、接種してから数日後に「蓄膿症のような頭痛、吐き気、全身の力が抜けたような倦怠感、食欲後退があった」という。

 ただ、ワクチン接種と体調不良が直接の因果関係を持つかどうか未解明のことも多く、また、副反応の発生条件についても人それぞれで異なるため、ここでは全体のうち一部の声とお考えいただきたい。

 

わからないことが多いコロナ
「正しい答え」は不明だが…

 今回、イスラエル在住の日本人のワクチン接種状況について、いくつかの「生の声」をご紹介した。

 今回インタビューに参加してくださった方々に限らず、地元の人々と話していても「社会の大多数がワクチンを接種できれば、また1年前のような日常に戻れるのではないか?」という期待感は確かにある。

 しかし、「皆がワクチンさえ打てば問題ない」という結論づけはまだまだ早い。

 当地ではワクチン接種によって感染者が減少しているという報道も少なくないが、12月末から約1カ月間続くロックダウンも感染縮小に一定の貢献をしているのも間違いだろう。

 また、世界各国で増え続ける変異種全てにワクチンが効くかどうかもわかっていない(現在のところ、「ある程度は有効である」との専門家の指摘や報道が多いが…)。コロナウイルスには未解明なことがまだまだ多いのだ。

 今、世界は日々「答えのない問い」にさいなまれている。

 誰もがこれまでに経験したことのない状況で自分の答えを出すことを強いられている。コロナやワクチンに関するありとあらゆる情報が出回っているが、最後に判断を下すのは自分自身にほかならない。

 インタビュー中にも、「実はワクチンを打ったことが良かったかわからない。けど、打って良かったという思いもある」と、その複雑な胸の内を明かしてくれた人もいた。

 残念ながら、筆者もまたこれについて正しい答えを持ち合わせていない。

 今目の前にワクチンがあったら、打ちたいという気持ちもあるし、「ちょっと怖いかも」という気持ちもある。近い将来に日本でも始まるワクチン接種。その心の準備に本稿が役立てば幸いである。

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