「今ついている先生もいるが、
バッハのインベンションをもっと詳しく教えてもらえますか」
と、男性の方が一人いらっしゃいました。
聞いてみると、器用には弾いてらっしゃいますが、
強弱なしで、全て明快なフォルテの演奏。

バッハの楽譜、原点版には強弱が全く
表記されていませんが、それは、
強弱なしで弾けということではありません。
強弱のない理由。
バッハが生きていた当時、オルガンやチェンバロなどが主要楽器として使われていた背景。
当時の楽器は、経済的な理由などから、構造自体がそれぞれ違っていた背景。
などがあり、強弱指定をしても、楽器の能力の限界で、演奏家達は、
楽譜どおりに表現できなかった、
「自由に、楽器に合わせてできる表現を
してください」
と、音楽家に解釈がゆだねられていた、
いう理由から、バッハの楽譜には、
強弱記号はありません。
(と、音楽学では定義されているらしいです。)
・・ここまで詳しくは話しませんでしたが。

話は戻って、
今日いらっしゃった大人の生徒さんの演奏。
演奏する喜びは伝わってくるのですが、
転調して短調になったり、その他、同じモティーフが
出てきても無視、再現部が出てきても無視。
で、音楽的なニュアンスと表情なし。
「全くの強弱なしはよくないです、
楽譜の中では、もっと色々なことが起こっていますよ
」と音楽的な説明をして、その後演奏していただきました。
どうやら音楽的なことは頭では分かるけれど、
テクニック的な問題でできないようでした。

そこで考える私。(`・ω・´)
バッハの楽譜をみても音楽解釈ができず、それが
指導できない先生についているのか?
テクニックを教えることができない先生だからなのか?
初見演奏や、レパートリーを増やすことに
重点をおいてらっしゃるのかも?
と考えをめぐらしてはみましたが、原因は分かりません。(・_・;)
この方いわく、
「音色を弾き分けるテクニックなど、
全く教えてもらったことがない。」
ということでした。(・∀・)
という訳で、手首のこわばりをなくして演奏する
テクニック練習を試してみました。
すぐに綺麗な弱音や、強音、が弾けるように
なってらっしゃいました。

なぜ、なぜ、こんな単純なことが・・。orz
打鍵に対する考え方と体の使い方を少し変え、知れば、
一瞬にして、見違えるような音、粒の揃った
美しいメロディーが生れてきます。
こわばりのない打鍵法を知っているか知らないか。
これは、生徒さんにとって、
きっと大きな違いなのだろうと思います。(・_・;)
大人の生徒さんも子供の生徒さんも、
手首、指のところどころががちがち、ふにゃふにゃ・・。
「体の使い方が全く分からず演奏できないんです!」(T▽T;)
と、ストレスをためて、
私のところにやっていらっしゃる生徒さんが多いです・。(・_・;)
でも、最初のレッスンで、あっと驚くほど、
変ります。f^_^;
2年も経てば、熱心な方で、ふにゃふにゃ指から始め、
私もびっくりのレベルに、ショパンエチュードを弾ける
ようになってらっしゃる方もいます。
教えている私もびっくりです。(((( ;°Д°))))
話は戻って、今日いらっしゃった生徒さんの場合、
「今ついている先生のテンポが速すぎて、
譜読みをして終わり、になってしまいます。(><;)
音楽的な表現をする段階まで追いつけない。」
ということで悩んでらっしゃったので、
私のもとでは、
まずは、体のこわばりをなくして、
多彩な音色で音楽を表現できるテクニック練習、
を重点にし、それができてきたら、
音楽的な解釈の方法などレッスンしていくことにしました。
よい、補講、アシストができるといいな。

初めてくる生徒さんの演奏って、
びっくりするほど、∑(゚Д゚)
しっちゃかめっちゃか、なことが多いのですが。(((( ;°Д°))))
10年前、ピアノレッスンを始めた当初は、
私の方がパニックになってしまうほどでした。
でも、そこは、経験。
ばさばさと大きな原因を
直し、それができたら細かい原因を直すと、見違えるような
音楽になっていきます。
バッハは、特に、きちんと指の独立ができていないと、
綺麗に聞こえません。
「水のモティーフ」と呼ばれる、
16分音符などで演奏される、細かな、
粒の揃った音が要求される部分。
5指の独立がしっかりできていないと、
ごまかしがきかない箇所です。
「流麗に流れる水」のような
メロディーのはずが、
「でこぼこ工事中」

の音楽のような印象になってしまいます。
うひゃあー。という訳で、
バッハを美しく弾きたいなら、
指や手首のこわばりをほぐし、5指の独立!
を重点的に、指の緊張と脱力、の二つをしっかり
意識できるように、とにかく、ゆっくり!
の練習が効果は一番大・・と
いう印象を受けています。
テクニック的な問題を直すだけで、
70パーセントの問題は解決する方が多いです。
大抵、みちがえるような、美しい音楽になってきます。
逆に言うと、綺麗な音楽に触れながら、
5指の独立の練習にもなる、
ということで、バッハは、ピアノの上達には
かかせない音楽、にもなっています。
「バッハの音楽構成美」、もしくは、単純に
音楽の美しさに魅かれ、
楽典だけ教えて欲しい、といらっしゃる生徒さんもいます。
こうういう方は、テクニック練習は必要ないとおっしゃるので、
それはしません。
どの角度から見ても、完全な美しさを持ったヨーロッパ建築、
のようなバッハの音楽。
バッハには、様々な角度からの音楽へのアプローチ方があります。
生徒さん達には、自分に合う方法を見つけて、バッハとの音楽の時間を
楽しんで欲しいです。

バッハ関連で思い出したので、
次回は、ライプツィヒ音大の情報など、
記事にしようと思います。
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