今回は片道のみの搭乗.
というのも,趣旨が「高校生になった長男との『電車の旅』としての北海道行き」のため,復路は新幹線利用となっているからだ.
6時過ぎに空港リムジンバスでHNDの1タミに到着.
JGCカウンタと専用検査場を経由したので,エアサイドに入ってすぐのドアから「サクララウンジ」には入れるのだが,朝食をどうにかする目的があり,そのまま17番ゲート方向に進む.
DPラウンジならともかく,国内線のサクララウンジでは,飲物こそ充実しているものの「食べ物」としては「つまみ」くらいしかない.何か買って持ち込む,ということは考えたのだが,長男はカードラウンジに(朝だけ)あるクロワッサンの類を期待したようで,北ピア手前にある16番ゲートを過ぎた所にある「POWER LOUNGE NORTH」に行ってみた.
元々,ここは2タミができる以前(当時は北がNH,南がJLとJDという「棲み分け」だった),NHのラウンジ「signet(現・ANAラウンジ)」だった場所で,2タミオープン後,NHが2タミに移転したことで,JLの「サクララウンジ」になった.更に「JJ統合」やDPラウンジ創設からの「再編」により,所謂カードラウンジに転用されたという経緯がある.
カードラウンジではあるものの,エアサイドにあるという利便性から利用客も多く,大抵混雑しているイメージがある.それだけ「ゴールドカード」等を持つ人が増えた,ということでもあるのだろうが,それは「上級会員」が増殖してエアキャリアのラウンジも混雑しているのと相通じるものはあるのかも.
しかし,何と「朝のパン提供」がなくなっていた.コロナの影響は,こんなところにも出たのか……なんだろうか.
昨年の正月に長女と長男を連れて行った時には,まだあったような記憶があるのだが…….あれ? 何か他と混同しているかも知れない.
[調査]
どうやらやはり,新型コロナウイルス感染症が流行し始めた頃から,クロワッサンなど(一時ベーグルなどだった時期もあった)の提供は「中止」されていて,現在でもそれが継続されているということらしい.
拙僧の記憶では,特に何個食べようがかまわなかったと思うのだが,実は近年(中止になる直前の時点)では「一人2個まで」という制限付きだったことも判明.もしかすると「制限」に気付かずに,勝手にバクバクと喰っていた可能性もないではないものの,そんなに際限なく食べられるものでもないから,せいぜい3~4個だとは思う.
また,朝のHND出発時にエアサイドのカードラウンジに立ち寄ったのは,2018年1月のSHM行が最後だったようだ.
この時は,当然コロナ禍の前だが,家族連れ(夫婦+当時小学生の双子の4人)で出かけていた.そのため「同伴1名まで無料」のクレジットカード(家族会員の関係で絞りむと恐らく「JCB THE CLASS」あたり)2枚でクリアしていると思われる.
そう考えると,昨年正月の時は,拙僧と(当時)中学生の双子,となるからカードラウンジだと「同伴2名(以上)まで無料」のカードがないと有料になる.どうやらこの時は(株優で)NHのプレミアムクラスに乗ったようで,食事の心配をあまりせずにANAラウンジに入っていたらしい.尤も後述するように,プレミアムクラスの食事は,あまり年少者向けではないので「当たりはずれ」が大きい(その点ではJLの国内線Fクラスのほうが万人受けしそうではある)のだが.
カードラウンジの場合は「飲食物の持込禁止」なので,売店で何か買って……すらできない.それでいてやたらと混んでおり,これでは仕方がない,と何もせずに即退出.
途中にあった売店でおにぎりを買い,サクララウンジに引き返す.今回は仕方なくエアサイドの売店でおにぎりを買ったが,基本的にエアサイドの「物価」は市内相場よりも高いので,ランドサイドのコンビニなどで予め購入することをお奨めする.
サクララウンジの「つまみ」だが,おにぎり1個では物足りなかった様子の長男が意外に気に入ったらしい.
サクララウンジから眺めていると,BC(スカイマークエアラインズ)の機体が.ポケモンって,NHの専売特許かと思っていたが,BCにもあるのか.
調べてみたら,その名も「ポケモンジェットBC」と言うらしい.現在では「2号機」の「~BC2」という奴も飛んでいるんだそうで.
搭乗口締切の定刻10分前が近付いたので,サクララウンジを後に17番ゲートへ向かう.
若干搭乗開始が遅れたようで,ゲートに着いた時には「事前改札」が終わり,「優先搭乗」が始まるところだった.
「優先搭乗」に関しても,以前はなかった「ステイタス会員ご本人様のみに限ります」というアナウンスが追加されていた.
拙僧はJGC会員なので,2番目くらいのグループで乗り込めるのだが,長男はそうではないので,一緒に入るなら(前方になるクラスJのため)最後のグループになる.
今回は,スーツケースを預けず機内持込にしたので,収納場所がなくなってしまっても難儀するな……と思い,先に荷物を持って拙僧だけが乗り込む,という手段を選択.上手い具合に,座席直上の収納に収めることができた.
長男も,最後のほうになって乗り込んできた.
今回のシップは,JA602J(BOEING767-346ER)で,コンフィグA25.最前列が国内線Fクラスのシートになっているが,HKD線にはFクラス設定がないため,クラスJとして扱われている.
予約段階でシートマップを見た時に「A25だ」と気付いたものの,空席がなかった.その後も当日まで時々チェックして,1席でも出れば長男に体験させよう,と思ったのだが出ずじまい.
ちなみに,今年2月のKMJからの帰りの便がやはりA25で,こちらは通路側だったものの,運良くFクラスシートにありつけた.
どちらかというと「青組」の長男は,もしかすると国内線Fクラスシートの「実物」を見るのは初めてだったかも知れない.
07:33 ドアクローズ
ドアは閉まったものの,プッシュバックの許可が出ないのか,暫くそのまま.
07:39 ブロックアウト
17番スポットからスターボード側にプッシュバックしてW-TWYへ.トーイングトラクタが外され,自走してW6へ左折,続いて左折してA-TWYを南下.
H-TWYに入ってターミナルビルの南側を通過し,RWY16L/34R(C滑走路)の手前で右折してC-TWYへ.ランウェイエンドよりも手前のC3からRWY34Rへ.
07:52 RWY34Rからテイクオフ
北行の路線なので,ほぼそのまま上昇.午前中の陽射しを考慮してポートサイドの座席にしたので,都心部が眼下に見える.
朝の出発便と言えば,北風時の7時台の出発便のうち,低騒音の小型機限定で数機だけが離陸時に使用していた「ハミングバード・ディパーチャー」.通常は着陸専用のRWY34Lから離陸し,すぐに左旋回しながら都心南部上空で急上昇して反転,三浦半島方向へと向かう離陸方式.
KCZ便などでよく当たったし,5年前のSHM行きもそうだったが,2019年3月でこの離陸方式は終了してしまった.
代わって,2020年3月からは,着陸時に都心上空からRWY16L/16Rにランディングするルートが運用開始になっており,元々から16Lは着陸時に使用されていた(ただし,千葉上空から東京湾岸に沿って大きく左旋回しながらの有視界方式である)が,16Rへの着陸というのは,それまで設定そのものがなかった.
今回は,北日本行かつ中型機のB767なので,2019年以前だったとしても,さすがにハミングバード・ディパーチャーにはならないパターンではあるが,北日本方面行きの便で34Rから離陸すると,ポートサイドからの眺望はなかなか楽しい.
07:57 ベルトサイン消灯
ドリンクサービスが始まるが,水平飛行の時間はそれほど長くない路線なので,些か慌ただしい.
朝食としては,おにぎり1個(+つまみ)だけだったので,若干物足りず,コンソメスープを(熱いのは苦手だが)いただくことに.
かつて,クラスJでは,一定時間(確か70分)以上飛行する便の場合は,ちょっとした菓子が提供されていた.また,ドリンクも「クラスJ限定」のものが普通席用のものとは別に1品あったように思う.
いつの間にか,シート以外は普通席と同じサービスになってしまったが,それでも普通席に較べるとシートに余裕があり,肩幅の(だけでなく,身体の色々な『幅』も)広い拙僧でも,楽に移動できるのは有難い.
国内線Fクラスやプレミアムクラスの座席は,正直「そこまで大きくなくても」と思うし,食事も時間帯によっては「要らないなら安くする」ような設定があってもいいんじゃなかろうか,と思える.
その意味で,クラスJという設定は,実に「いい塩梅」なのだと思える.
色々な所用や趣味等の絡みで「弾丸日帰り」をする時などは,復路にこれらを使って,一人「打ち上げ」的に「飲み放題」に挑むこともあるが,ITM便だったりすると「30分一本勝負(実際には30分もないことのほうが多い)」みたいになって,別の意味で「修行」になってしまう.
一度OKAからの帰りにプレミアムクラスを使った時は,時間があり過ぎて,片道で白ワインを(小さいボトルではあるが)調子に乗って5~6本空けてしまい,前後不覚に陥りそうになったことが(料金の元は取ったとは思うものの)あり「両刃の剣」である.
これらの「最上級座席」に附帯する「食事」に関しては,経験上,明らかに国内線Fクラスに軍配を上げる.
両社ともに,時間帯によって「軽食」的なものになることもあるが,基本的にJLでは,比較的きちんと盛り付けされ,温められたものが出てくることが多い.一方NHの「プレミアムクラス」のそれは,弁当タイプで「箱」に詰められたモノであることが多い.
「箱」に入った「弁当タイプ」で思い出したが,前世紀には長距離便を中心に,国内線の「普通席」でも「機内食」が出ていて,それが「弁当タイプ」だった.拙僧も,かつてHND-OKA線などで何度か提供を受けた記憶がある.
プレミアムクラスの機内食が,どうしても安っぽく感じられてしまうのは,このような記憶があるからかも知れない.
メニュー的には,NHのモノのほうが「視覚的」には凝った印象があるが,実用的に「腹の足し」になるのはJLのほうだと思う.
また,NHのモノは,どちらかというと「大人向け」であり,年少者には「好き嫌い」がありそうなものがよく出てくる.一方,JLのモノは,比較的万人受けするようなものがほとんどだと感じる.
いずれにしても,拙僧のような「呑兵衛(生臭坊主)」からみれば「つまみ」として見ることになるから大差ないのだが,家族連れの場合などには,このあたりも考慮して便を選ぶことが良かろうと思う.
08:41 ベルトサイン再点灯
都合44分間,ベルトサインが消えていたことになる.
ITM線に較べるとそこそこの長さではあるが,やはりそれほど長くもない.ただし,仮に「機内食」があれば,割合ゆっくりと食べられそうではある.
HND-HKDの区間マイル(実マイルではないけれど)は,424マイル.
西日本方面で比較すると,比較的近いのがHIJの414マイルとかMYJの438マイルあたりか.ITMを含めたOSAが280マイルなので,それに較べれば約1.5倍.近過ぎず遠過ぎず,な距離とは言えようか.
08:54 ギアダウン
若干曇っているようで,降下して視界が開けたら,いきなりポートサイドに「五稜郭」が現れた.RWY12へ進入しているようだ.
08:57 RWY12へランディング
そのまま制動がかかり,ランウェイを3分の2ほど進んで,T5から出る.左ターンして,エプロンに向かう.
09:02 5番スポットにブロックイン
定刻より7分遅れで到着となったが,この程度は想定の範囲内.
なおこれで,JLの(マイレージ登録上の)国内線搭乗回数は382回となった.「亀タグ」まで,あと118回……先はまだまだ長い.