イチロー選手が引退を発表した。
予測はしてたが、本当に引退すると寂しい気持ちになる。

私がイチロー選手の引退が近い事を感じたのは、オープン戦の映像を見た時だった。

以前からかどうかは知らないが、帽子を取った時の髪の毛がやけに白く見えた時だ。

それは私も通った道、白髪と同時に出て来るのが老眼。
こればかりは努力で何とかできる物ではない。

特に球技は視力は大切だ。

私は野球はして来なかったが、高校まではテニスをしてた。
テニスを辞めた理由は視力だった。

中学までは軟式テニス、高校に入ってから硬式テニス。
硬式は軟式に比べてボールのスピードが速い。
ボールのスピードが速くなると、視力が悪いと目が追い付いて行かない。

メガネを掛けると見えるようにはなるが、汗がメガネに付いて良く見えなくなるし、レンズの周辺部では若干湾曲して見える。

なので、テニスを諦めて目が悪くても出来る柔道へ転向した。

40代に入ると老眼が始まるのだが、気付かない。
普段と変らないように見えているのだが、見え難い所などが出て来る。

先輩などから「それ老眼だぞ」と言われて初めて気付くのだが、まだそんな年ではない、まだ若い物には負けんとの意識が強いので中々認めようとはしない。

しかし、年を一つ重ねる毎に老眼は進み、認めざるを得なくなる。

認めてしまうと、それまでは拒否していた遠近両用メガネも作ろうと思い始める。

今は、少でも暗いと文字が全く読めない。


イチロー選手がボールを見送って三振になるシーンを見ると、ボールが見えていない様な印象を受けていた。

体力や技術は維持する事が出来ても、老眼だけは何ともし難い。
イチロー選手も45歳、イチロー選手とて老眼の定めからは逃れられない。

もしイチロー選手も同じなら、老眼を受け入れた時が自分の老化を認めた時。

その時が引退時期だと思っていたし、それは遠くないとも思っていた。

そして、ヒットも出ないのにメジャー登録して日本の開幕に出場するって事は、引退試合か?とも思っていた。

開幕初日に途中で選手交替した時、その思いは強くなった。
そして昨日の会見。

やはり引退試合だったのか、と思って会見を見ていた。


もし、ヒットが打てない理由が老眼だったとしたら、そんな事は口が裂けても言えないと思う。

もし、イチロー選手がピッチャーなら50歳現役は行けたかも知れない。
しかしその時は、これほどの偉業は成し得なかったとも思う。

イチロー選手には「ありがとう」と「お疲れ様」と言いたい。