最近豊洲の問題ばかり書いているが、豊洲問題は色々な面で実に面白くて興味津津だ。
私は青果棟の砕石スラブ以外に問題を感じていない。
特に人の心理が手に取るように見えるので、私としては興味が尽きない。
その中でも特に興味を引くのは「専門バカ」である。
先日も日本環境学会の元会長さんがコメントしていたのだが、私的にはオイオイと思ってしまう。
その会長さんは9年前に豊洲の地下水の調査をして、その時に強アルカリ性を示し、水位もAP+2mだったから地下水が上がって来ていると言っていた。
私はそこに専門バカを感じる。
それはあくまでも工事前の話だろうに。
何の為の砕石だと思っているのだろう。
砕石をする前は、毛細管現象で水位が上がる。
だからこそ、毛細管現象で水が上がってこない様にする為に砕石を引いているのだ。
しかも工事現場の溜まり水は殆どが強アルカリ性だ。
盛り土を提言した専門家会議は、建屋には地下ピットと呼ばれる空間が必要である事を知らない。
だから盛り土の高さに地下ピットが考慮されていない。
そもそも、土壌汚染法では10センチのコンクリートとなっている。
一級建築士は施工している時の状況を知っているようで知らない。
何故なら、設計士が来る時には事前に大掃除をして見栄え良くするのが、現場の通例になっているので、綺麗な所しか知らないし、完成図で考えているから施工途中の事まで分からない。
だからこそ、雨水がダイレクトに入るとは考えられない。
しかし、施工途中はパイプスペースの穴は開いているし、マンホールの穴も開いたままだ。
そして何より、配管は最初から繋がっている物を入れる訳ではなく、施工途中はその両端は口を空けている。
7月にバイトで行ったマンションの工事現場では、雨の日に配管途中の配管から水が怒涛の如く地下ピットに流入していた。
また、真冬の工事現場では、地下ピットの天井に結露した水が、雨の様に降り注いでいた事もある。
私は数十件の地下ピットで作業して来たが、その中で地下水の漏水が有ったのは3件だけだ。
何故私にそれが分かるかと言えば、私は最終工程の地下ピットの清掃も行なっている。
清掃する時には水を抜いて乾燥させてから清掃するので、漏水があればコンクリートが湿り、水が垂れて来るのですぐ分かる。
共産党の大山議員に至っては、青果棟の地下ピットで汲んできた水と言ってビンに入った水を見せるのだが、その中には砂が入っていると言うのだが、それこそが地下ピットに堆積しているコンクリートの粉塵だ。
それをビンの中で混ぜてリトマス試験紙で調べて、ドヤ顔で強アルカリ性ですと言われてもね~。
それって、レモンにリトマス試験紙付けて、これは強酸性ですと言っている様な物だ。
さすがに強酸党と言う所か?
木片もあったので入れて来たと言うその木片は、型枠を解体した時に出る木片で、型枠のどの部分かも私には一目で分かる。
あれは、桟木と呼ばれる部分の木片である。
報道する側も、こうした巨大建設物には地下ピットは必要不可欠で地下ピットを含めた物が構造体である事を知らないから、何故空間を作ったのか?と不思議がる。
ハッキリ言って専門バカの連鎖で、疑って見ているから全てが疑わしく見えてしまっているだけだ。
見ていると、的外れな事ばかりしているように見える。
ベンゼンを調べたいなら、地下ピットの水ではなく空気を調べるべきだろう。
現場を知らない建築士に聞くより、ゼネコンに聞くべきだろう。
砕石の意味も知らない会長さんに聞いて意味があるのか?
ただ悪戯に都民の不安を煽っているだけではないのか?
これって、集団ストーカーのお自称さんと全く同じ構図なので、興味が尽きない。
因みに、私は小池都知事に危うさを感じていたのだが、こうした問題もその一つだ。
都民の側に立つのは良い事だと思うが、何事も知識も無く疑いを持って見れば疑わしく思えてしまう。
そして、疑わしい物ばかり集めようとする。
一度疑いを持って見れば、どんなに言葉を尽くして説明しても、言い逃れにしか聞こえない。
ここまで問題が大きくなってしまって、小池都知事はどう終息させるつもりだろう?
ここまで大きく報道されてしまっては、都民の不安を消す事は不可能に近い。
小池都知事を見ていると、あの鳩山総理と同じタイプの様に思える。
数百億円を無駄にするか、更に税金を投入するか、不安を煽られた都民の不安を解消する事は容易ではない。
メディア戦略は有効かもしれないが、どう終息させるつもりだろう。
小池都政に立塞がっているのはバカの壁である。