今日は私の誕生日。

昨日姉が誕生日には何が食べたい?と聞くので、幼少の頃からの大好物である「鯛めし」とリクエストした。

子供の頃私の誕生日には母が必ず作ってくれていたのだが、母が他界してからは食べていない。


私のリクエストに姉は「覚えているかな~!」と自信なさげな様子。
一応母から作り方は教えられてはいる。

今日姉は鯛めしに挑戦。
近くの魚屋に鯛を仕入れに行った。

その魚屋は母も姉も知っている。
姉が鯛を注文すると「お!鯛めしでも作るのか? アンタのお母さんの十八番だったね!」と言われたそうな。

なんだか嬉しい。
まだ母の事を覚えてくれている人がいた。
まだ母の十八番を覚えてくれている人がいた。

姉の作った鯛めしは母の味だった。


私には、それらが何よりの誕生日プレゼントだ。


せっかく母の十八番の鯛めしを作ったので、仏壇にもお供えした。