娘に会社を辞めさせて1週間。


鬱の傾向は消え、自律神経症状は時折動悸が起きる程度で他の自律神経症状は見られない。


パニック症状も色々なリハビリ(経験)?の成果か徐々になくなりつつある。


一番大きなイベントは、会社の部長さんとの対面だった。

部長さんから一度合いたいとの話ガあり、会社へ来れないか?と連絡があったが、会社に近付くとパニック症状が出るので、会社は無理だと答えた。


すると、自宅に訪問しても良いか?と聞かれた。


「不安を解消するには先を知る事」

恐らく娘は硬直する事は予想されたが、自宅に来てもらって私が同席して強引に対面させたほうが良いと考え、部長の申し出を受けた。


部長が来る事を話すと、娘の顔は硬直し言葉は出なくなった。


まあ、予想通りの反応である。


そして部長さんが来た。


娘の緊張は極限に達していただろう。

私の横に座り、下を向いたまま全身硬直していた。


部長さんからは色々とありがたいお話しを頂いた。

とりあえず今月末まで有給扱いして、今月末で退社。

その後、回復して娘が希望すれば別の仕事場に新規雇用させても良いとのお言葉。


新規採用でもベテラン扱いの待遇で迎えてくれると言う。


娘は終始硬直したまま微動だもせず、一言も言葉は出ず、うなずきすら無く、まるで屍のようだった。


そして部長さんはお帰りになられ、その後も微動だもせず屍状態は数十分屍は続いていた。


そしてふらふらと自分の部屋に戻って行った。


その日は1日天岩戸状態で娘と顔を合わせたのは翌日。


翌日には元気になっていたのだが、何を話していたか全く記憶に無いらしい。

そこで部長さんとの話の内容を教えた。


変化は少し現れた。


外出する時に少し顔を上げれるようになり、一人で外出しても平気になった。


その翌日、娘が一人で外出したのだが、何時まで経っても帰ってこない。

帰ってきたのは夜8時頃だった。


娘が外出した時に、偶然職場の同僚に出会ってしまったらしい。

娘が顔を上げられなかったのは、この事を恐れての事だった。


その同僚に引き止められ喫茶店へ行き、色々な話をされたらしい。

まず、娘と同じ状態になって辞めた人は両手で数え切れないほどいると言う事。


娘はタバコを吸わないので、喫煙所の会話は知らなかったが、喫煙所では皆がチーフの悪口ばかり話していると言う事などなど。


そして、元気になったら仕事を世話してあげると言う話もされたそうだ。


この二人に合った事で、娘のパニック症状は劇的に改善。


もう家族の同行は必要なくなった。


やはり「恐れていないで先を知る」と言うのは大切な事だ。


先に部長と対面していなければ、この同僚と有った時に硬直していただろう。

逃げ場の無い状況にして、恐怖で硬直しても無理に対面させ、何事も無く終わる。


これが「扁桃体に教え込む」と言う事だ。


恐怖を感じるのは扁桃体である。

不安や恐怖を感じるとノルアドレナリンやアドレナリンが分泌される。


そのアドレナリンが逃げるか戦うかのホルモンであり、逃げ出したくなるのはアドレナリンの作用である。


逃げる事も戦う事も出来合い状況に追い込まれた時に「オピオイド」が分泌される。

オピオイドは最期のホルモン。

動物が捕食される時に分泌されるホルモンで、精神活動や感情を麻痺させる働きがある。


娘の硬直は恐らくこのオピオイドによる物だろう。


まあ、オピオイドは結構危険なホルモンではあるが、一時的に感情や感覚を麻痺させて、扁桃体に「恐れている物の先には何事も無い」事を学ばせてやればよい。


不安や恐怖は「知らない」から恐れる。

先に何事も無い恐怖は、恐怖にすらならない。


1度だけなら不安はよぎるが、2度3度と繰り返される度に不安は薄らいで行く。



但し、不安の先に何か在ると逆効果になってしまう。

そこは上手にコントロールする必要がある。



まあ、後1週間はのんびりさせるつもりだ。










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