バイトを始めて早一年。
現場への送迎や朝のお出迎えで後部座席に乗る機会が増えた。
後部座席に座ると、色々と発見する事が多く退屈しない。
特に面白いのが、ルームミラーで運転者の視線の移動の観察だ。
運転中の視線は?どういったタイミングで後方を見るか?後方を見る頻度は?左右の確認は?
ラッシュ時における状況把握と、日常の行動の比較。
これが結構面白い。
特に、以前揉めた人の観察が非常に勉強になる。
空気が読めない人は、車の流れを読めないと同義でらると言う事を実感出来る。
そして、運転時の視線を観察していると、何故空気が読めないのか手に取る様に分かって来る。
例えば、空気が読めない人は、車線変更するときに、車線変更の直前しか後方を確認しない。
空気を読める人は、車線変更に関わらず頻繁に後方や左右に視線が移動している。
その車線変更も、空気を読めない人は、となりの斜線を走っている後続車の車間に気を使わず、入れるスペースが有ればいきなり割り込む。
それが後続車からするとどれほど危険な割り込みか、全く考慮していない。
そして、前方の視野も短い。
視界に入る最前列での速度差は考慮せず、横を見て横の車線の方が早く流れていたら、直ぐに車線変更する。
横の車線が早いのは、少し車間が広いだけで、最前列からの全体の流れは今走っている車線の方が早い。
目先の流れの違いだけに気を取られて車線変更するから、車線変更する前に後ろに付いていた車が、前を走っている。
そして、怒り出す。
その怒りは、「お前が遅いから前にも行けずに、後続車に抜かれた」と、前の車に向けられる。
いや、前の車が割り込んで来たのならその理屈も分かるが、一定速度で走っている車の後ろに自分から割り込んで、前の車に怒りを感じるのは道理に合わない。
片側三車線の左車線で、バスがバス停に止まるのが見えているのに、左車線に入り「うわ~バスが止まってやがる」と言う。
そうした事を観察していると、この人は3台前の車までしか見ていない事がわかってきた。
いや、三代前と言うより、10M前方までしか性格に把握していないと言った方が正しいのかもしれない。
しかも両側だけ。
バス停で止まったバスの時は、右車線から中央車線を飛び越えて一気に左車線に切り込んだ所を見ると、認識しているのは両側の車線だけなのだろう。
その逆も有った。
右折で並んでいるのが見えているのに、左車線から中央車線を跳び越し右車線へ入った事もある。
後方の認知範囲は車両1台まで。
速度差は然程認識していない様に伺える。
またブレーキが遅いのもこの人の特徴で、停車時は常に急ブレーキになる。
車間を取らずに走っているから急ブレーキになるのだが、私なら前走車のリヤウインド越しや、ガードレールに反射するテールランプの光で3~4台先の車の挙動を把握し、前の車がブレーキを踏む前からブレーキを踏むが、前走車のブレーキランプとこの人のブレーキを踏むタイミングからすると、数台前の車のテールランプからの予測はしていないみたいだ。
更に、前の車がブレーキを踏んでいるのに、アクセルを踏んでから急ブレーキをかけた事も有った。
直進なのに、走行車線のはるか前方が右折専用、しかも車線を青くベタ塗りしてあるのに、右折専用車線を走り「あ、真っ直ぐ行けない」・・・
標識や道路の文字を認知していないと言う事か?
こうした事が、この人の日常の行動と重なっている。
そうした車の運転を観察して、この人の問題行動が何処に問題があるのかを予測して予め対応して接すると、この人を御し易い事も分かって来た。
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