ワイルド・ライフと言う番組で、チーターの子供は最初から早く走れる訳ではなく、訓練されて早く走れると言う様な内容の事をやっていた。

母親の後を一日何十キロも歩いて訓練されて早く走れるようになるとか。


実は、猫を観察していて気付いた事がある。

観察数が3匹しかいないので、確信が持てないのだが。


猫は生まれ持って運動能力が高い訳ではなく、訓練によって運動能力や知能を高めるのではないだろうか?と考えている。


前の猫と今飼っている二匹の猫は、運動能力に違いがありすぎる。

同じ猫なのに、あまりにも運動能力に差が有りすぎるのだ。


その違いは、母親と暮らした日数によって差が出ている。


前の猫は野良時間が一ヶ月以上、黒猫は親と過ごしたのは実質1週間も無く人工飼育、灰猫は一ヶ月未満で保護されている。


前の猫の名前は「カリン」、黒猫の名前は「ネル」、灰猫の名前は「ラン」と言う。


如実に違いが出ているのは手摺歩行。

幅3センチ、高さ1メートル程度、長さ3メートル程度の手摺の歩行である。

全頭、生後三ヵ月時点での比較。


カリンは、床を全力で走って来て、そのままジャンプして飛び乗り、その手摺を走り抜けて飛び降りることが出来た。

そして、手摺の途中で方向転換も自由自在。


ランは、飛び乗って歩く事は出来ても、走る事は出来ず、方向転換も出来ない。


ネルは、手摺の上を歩く事すら出来なかった。


1年経過時


カリンの運動能力は変わらす。


ランは、早歩きまでは出来るようになった。

方向転換は危なかしいが、何とか出来るようになった。


ネルは、私が手摺の歩行特訓をした結果、手摺の上を歩けるようにはなったが、未だに方向転換は出来ず、バックで戻るか降りてしまう。

そして今でもバランスが悪くふらついている。


私の部屋のドアが閉まっている時の進入経路の違い。

私の部屋と隣の部屋は、本来ガラスで仕切られていたのだが、最上部のガラスを一枚外してある。


カリンは、自分で通路を模索してルートを自分で開拓。

出て行く時のルートも自分のジャンプ可能な所を見つけて、部屋を半周するように本棚の上を伝って行った。


ネルとランは自分でルートを見つける事は出来ず、ドアの前でニャーニャー鳴いていた。

カリンとの一番の違いは、カリンは部屋の上方を常に見渡し、色々な所にジャンプを敢行して常に届くかどうかを確認、そこから何処に行けるかを常に模索していた。


ランは上方は見るがジャンプは試みず、すぐにドアの前へ。

ネルは上方を見る事も無く、ドアの前へ。


そこで、カリンのルートとは別のルートを教える事にした。

カリンは迂回ルートだったのだが、ネルとランに教えたのは登壁ルート。

まず本棚の本の下にタオルを敷き、爪が滑らないようにする。

ランには絶壁を登るように片手と片足を交互に使う歩行型の登り方を手取り足取り教えた。

二度ほど教えたら、教えた通り登るようになった。


ネルには教えず、模倣させて見ようと考えた。

するとネルはランが登る姿を見て、ルートだけは学習したのだが、登り方は学べなかった。

しかし、独自の登り方を開発。

木製のガラスの枠にジャンプしてそこから更にジャンプ。

まるで猿が木から木へ飛び移るように登って行った。


木枠のへの爪の引っ掛かりが悪いと、木枠にしがみついたまま滑り落ちて来た。


そこで、ネルには本棚を両手両足を使う走る動作で教えた。

すると、同じく2回程度でマスターした。

二匹の登り方は教えたままで未だに変わっていない。


本棚を登った所にはカリンが使っていた迂回ルートがあるのだが、迂回ルートには近付こうとはしない。


屋上にある金網フェンス。

カリンは金網フェンスをよじ登り、フェンス上部の2センチの枠の上を走り、そこからジャンプして屋上ドアの上の庇でくつろいでいた。


ランは金網フェンスには上るが、登った所で飛び降りるだけ。


ネルは登りもしない。


また、カリンは各階の天井裏から押入れ、倉庫も全て自分探し出して自分でドアを開けて進入していたが、ネルとランは教えないと探検はしない。


その為、ネルとランのこの家の走破率はカリンの60%程度しかない。


この3匹の違いを比較すると、生まれてから親と過ごす時間によって運動能力や知能に違いがあるようだ。


ちなみに、カリンは窓のクレセントを自分で開けて、窓も自分で開けて外出する猫だったが、ネルとランは窓から外を見ているだけ。


ジャンプ力や足の速さ等の単独の能力はさほど変わらないが、感覚との複合能力に違いが出るようだ。




ネルだけに見られる特徴は「驚かない」「焦らない」という物がある。

以前、店(今は事務所)で凄い音がしたので行って見ると、ネルが本棚の上からダンボールと一緒に落ちたらしい。

その時、配線に絡まって逆さまの宙吊り状態になり、前足の爪にダンボールがぶら下がっている状態だったが、慌てず焦らず私の顔を見てニャーと言うだけだった。

絡まった配線を外す時も爪も出さずなすがまま。


似たような事をカリンもやったが、カリンは暴れて助ける時にはしがみついて来て、手が傷だらけになった。

ランはチキンハート。

猫の好きなコンビニ袋や紙袋には絶対に入らない。

愛護センターに捕獲された猫なので何かトラウマがあるのかもしれない。







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