JG式脳トレの基礎の部分は、聴覚を重視しているのだが、私は聴覚器官系の神経を発達させる事が大切だと考えている。
赤ちゃんは目が見えるまでに日数がかかるが、聴覚は母体の中にいる時から聞えている。
恐らく必要だから目よりも先に発達するのだろう。
そして聴覚器官は聞えるだけではなく、平行感覚も司っている。
平行感覚は空間を認識する為に欠かせない。
仮説では有るが、目が見えていない時に耳から入る情報で、空間認識の骨組みが作られていると思われる。
聴覚と触覚で空間の骨組みが作られ、視覚で肉付けされる。
空間認識の骨組みが出来上がっていなければ、骨組みを基に作られる空間認識は歪な物になるだろう。
JG式脳トレは乳幼児の頃からの成長と同じ過程で必要な経験をトレーニングやり直す事を基本にしている。
空間認識がどれだけ出来ているかを簡単に調べるには、両手を広げて軽く肘を曲げた状態で伸ばして、人差し指を向かい合わせ、目を閉じて人差し指を体からなるべく遠い所でくっつける。
ズレずに人差し指同士がくっつけば、かなり空間認識が構築されているが、すれ違いを繰返していれば空間認識が上手く構築されていない。
その空間認識が、社会の中での自分の位置を感じたり、人との距離感を感じる基礎になっている。
目を閉じて、聴覚だけで空間を把握する時にも「感じる」と言う感覚で、この「感じる」と言う事が大切だ。
その空間認識の骨格が聴覚系の神経で、その聴覚系の神経のトレーニングを目的としている訳で、それには視覚は邪魔でしかない。
こうしたトレーニングは、筋肉トレーニングで言えば、インナーマッスルトレーニング。
インナーマッスルを鍛えなければ故障が多く、インナーマッスルを鍛えれば故障が少なくなる。