心に病を持つ人の分析を通して見えてくる物、それは育児と教育の問題点である。

そこで、新しいテーマとして「心の病から見えて来る育児と教育」を始めようと思う。


これは、「実験で見る精神の成長 」と、心の病を持った人の分析を参考にした育児方法や教育方法である。



今回は新しいテーマ「心の病から見えて来る育児と教育」の基礎として「子育ては動物に学べ」である。



まず、人間と動物は違うと思っていたら、大間違いだ。

人間と言えど、哺乳類の一種族に過ぎない。


人間に近い猿、身近な動物である犬や猫の育児を観察すると、一つの共通点がある。

それは「体を寄せ合っている」事だ。



犬や猫は常に母親に寄り添って育つ。

猿も、母親が抱いて育てる。


犬も猫も猿も、寝る時は母親や兄弟と身を寄せ合って寝ている。


しかし、人間に目を移すと、必ずしも身を寄せ合っていない。


最近の子育ては、ベビーベッドやベビーカーを使い、親子の体の接触が少ない。

昔は、親子で川の字になって寝たり、おんぶに抱っこで育てた物だ。

昭和30年代や40年代には、赤ちゃんをおんぶしながら家事をする母親の姿が当たり前のように見られた。

それは、犬や猫、そして猿の子育てと変らない姿だった。



「肌の触れ合い」


恐らく、これが大切な最初のプロセスなのだろう。


あかちゃんは何も分からないと思っていたら大間違いだ。

生まれたばかりの赤ちゃんは、ほとんど物が見えていない。

しかし、臭いを嗅ぎ、声を聞き、肌で感じて世界を認識しながら脳が成長している。


その行程が行なわれずに育てば、そのプロセスで養われる脳の成長が阻害されて育つ事になる。


以前、ドキュメンタリ宣言と言う番組で「養護施設で育った少女」と言う番組が有った。

その少女は「ネグレスト」により養護施設で育てられた。

その少女は17歳なのだが、養護施設の先生(女性)と手をつなぎながら寝たり、膝枕で甘えている姿があった。

また、境界性人格障や恋愛依存の女性がSEXに依存したりするのも、そこに肌の触れ合いがあるからと考えられる。



そうした行動は、失われていたプロセスを取り戻そうとする行動とも考えられる。

動物でも、早くから親と引き離された動物は異常行動を起す事が知られている。

人間も同じなのだろう。




次回は、なぜ肌の触れ合いが必要なのかについて






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