以前にも同じような事を書いたが何処で書いたか探すのが面倒なのでもう一度トンデモ人間考察として書く。
私は子供から大人になると言う事は、獣から人間になる事だと考えている。
言い換えると、成長すると言う事は、進化の過程をなぞりながら成長する事だと思う。
今回は、この事をテーマに書こうと思う。
人間は、受精してから母体の中で生命の数億年もの進化の過程を猛烈な速度で再現しながら成長して行く。
人間は最初から人間の形をしている訳ではない。
受精後数週間の姿は、両生類の様にエラもあれば尻尾もある。
そこからエラが消え尻尾も無くなり、人間の姿に変わって行く。
少し、両生類に目を向けて見よう。
身近な所で「蛙」を見てみよう。
蛙は、ご存知のように生まれた時から蛙の姿をしている訳ではない。
蛙の子供は「おたまじゃくし」である。
両生類の成長は、生物が水中生物から陸上生物への進化の過程を再現している。
おたまじゃくしにはエラが有るが、蛙になるとエラは消えている。
人間はその延長線上にいる。
その進化の過程を母体の中で再現して人間の姿へと成長して行き、生物学的未熟児として生まれてくる。
しかし、生まれた時には人間の形をしている為、同じ人間と思ってしまうが、まだ進化の過程を辿っている渦中にあると考えている。
形こそ違うが、蛙を人間の大人に例えると、赤ちゃんは「おたまじゃくし」と同じ存在である。
赤ちゃんは猿から人に分岐したばかりの状態だ。
他の動物は生まれてすぐに歩き出すが、人間は未熟児として生まれて来る為、他の動物の赤ちゃんとの比較は「ハイハイ」からになる。
「ハイハイ」つまり四足歩行だ。
この時点は、人間が二足歩行をする以前の過程だろう。
二足歩行が始まった時点が「原人」に相当する。
だから言葉も喋れない。
言葉を喋りだしても「原始人」でしかない。
原始人からは、人類の歴史の過程を辿る事になる。
集落を作り、村が出来、社会性が増して行く。
それを、集団の数の増加と見れば、今の学校制が度社会性の増加の役割を果たしている。
幼稚園から小学校、中学校へと大きな集団へと進んで行く過程に置き換えて見る事が出来る。
ここで少し立ち止まって「人類の歴史」を観て見よう。
横穴式住居の頃は、恐らく大きな集落ではなかっただろう。
それが、竪穴式住居になると「集落」が形成されている。
つまり、家族単位から小集団になっている。
集落と言う小集団から村落と言う中規模集団を形成して行くのだが、そこまでたどり着くには長い年月がかかっている。
小さな集団から大きな集団へ移行する過程で求められる物、それがコミュニケーションである。
最近の研究でも、霊長類の脳の発達は集団の数に比例している事も分かって来ている。
こうして、見直してみると、人間の成長は、進化の過程の中で、劇的な変化を遂げた所は必ず通っている。
水中生物から陸上生物へ進化した「両生類」から、尻尾が無くなる時期を経て、四足歩行から二足歩行、言語の習得と、必ず進化の要点を経て成長している。
恐らく、生まれてからの人間の成長も、原人から原始人、そして現代人道のりに至るプロセスが必要ではないかと考えている。
原始人にいきなり文明を教えても使えないだろう。
狩猟生活を送っていた原始人の時期が少年期だろう。
私がそうであった様に、昔の子供は蛙等の生き物をおもちゃにして遊んだ。
それは狩の練習と考えられ、知能の高い捕食動物にしばしば見られる行動である。
犬や猫の子供も、兄弟のじゃれ合いの行動の中で、狩猟行動の動作を遊びの中で学んでいる。
そして、狩猟生活から農耕生活に移行するにつれ、集団の数が増えて行く。
そこで共同作業が必要になり、その目にコミュニケーションの必要性が増してくる。
これも、進化の劇的な変化で、重要なプロセスだろう。
そして、古代文明の時期、中世を経て現代に至る訳だが、人類の歴史は戦争の歴史でもあり、その残酷な暴力の歴史があるから人道が生まれる。
このプロセスが人間のBIOS形成に必要なプロセスであると仮定すれば、必要な時期に必要なプロセスが必要であると考えられる。
例えば、犬の子育てでも親離れの時期まで人間が何もしなければ、母犬は子供を虐待したりはしないし、子犬は朗らかな犬に成長するが、親離れの時期よりも早く親から引き離されると、別離不安を起す。
依然話題になった、人工保育された白熊も、成長するに従い危険になった為に、飼育員から離されてから精神的におかしくなっている。
恐らく、必要なプロセスを省略された為に不完全なBIOSになってしまったのだろう。
つまり、不完全体である。
不完全であるが故に、心が病むのだろう。
現在の鬱病患者の増大にしても、必要なプロセスを省略されたか、時期外れなプロセスを与えられて不完全になってっしまったのかもしれない。
ちなみに、私が知らないだけかもしれないが、私の同級で子供の頃に一緒に蛙を取って遊んでいた奴らに、円形脱毛等の心身症は有っても鬱病発症者は今の所一人もいない。
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