いや、なんと言うか、本人達は真剣なんだろうが、不謹慎ながら笑ってしまった。


それがここ


あの団体は、疑心暗鬼の集団か?


お互い疑心暗鬼なのに何故集まる?


アレは被害じゃなく、病気なのだから、当然層化信者にもいる。

そこに書かれている頭痛は、自律神経だってばよ。


電磁波なんて調べても何の解決にもなりはしない。


これを見る限りあの団体は、皆で問題を解決する為の団体ではなく、類似した妄想の共同体のような物だろう。


しかし、層化をかばうう訳ではないが、同じ病気を患っていても、層化の人はかなり恵まれているのかもしれない。


もう数年前になるが、親子で被害妄想を抱く患者、いや依頼者がいた。

その家庭は自称被害者が犯人とする「層化」だった。


しかし、その母親の方は、病院に通う事無く「寛解」に近い状態まで持ち直していた。

それを実現したのが「教え」だった。

と言っても、症状が無くなる訳ではない。

その症状から来る被害妄想を、「許す」と言う意識を持つ事によって受け入れていた。

その母親は「許す」と言う事が出来る様になって、苦悩が無くなったと言う。

息子は、「許す」事が出来ずに常に苛立っていた。

母親曰く、息子もこの境地になる為にもっと信心しなくてはいけないと言っていた。


なるほど、宗教らしい解決策ではある。

しかし、あの手の病気と変な宗教が結びつくと、オウム化しかねない。

と言うより、多くの新興宗教の教祖はあの手の病気であるし、あの手の病気の人はオカルト系に走りやすい傾向もあり、自分で分派を作りカルト化した新興宗教も多い。


そうした視点からすると、あの手の病気に宗教は危険な存在には変わりない。


また、熱心な信仰を持つ家庭で育った子供は、高い確率であの手の病気になりやすくなる。

ヘッセの心の葛藤が、宗教が心に及ぼす影響を理解するのに参考になる。

そして、ヘッセが出した答えも「受け入れる事」で、あの母親と共通している。


今まで行った調査の中で、層化と反層化の割合はほぼ半数で意外と多い。

面白いのは、反層化の人には元信者が結構いる。


以前、その実態を調べた事もあった。

すると面白い結果が出た。


被害者は、脱退に伴う層化のストーカー行為を主張するのだが、ストーカーとされる信者の言い分は「おかしな言動が出るので心配になって」と言う。

あの宗教は、「助け合い」の教義があるらしく、困っている人の面倒を見ようとする。

その行為が、自称被害者を追い詰める結果になり、その行為が「層化犯人説」に信憑性を与える結果になっている。

それは、双方の言い分と、ご近所の話を合わせて聞けば全体像が見えて来る。


ポイントは、ご近所さんや親族の人から、自称被害者の変化がいつ頃から始まったのかを聞き、その変化を基点に双方の話を聞くことだ。

すると、病気が先かストーカー被害なる物が先かが分かる。


自称被害者の決まり文句が「後から思えば」であり、それは後付の関連妄想を意味している。




集団ストーカー―盗聴発見業者が見た真実 (晋遊舎ブラック新書 1)/古牧 和都