私が飼っている猫は、子猫の時に迷い込んできた。

生後一ヶ月程度の毛も生え揃っていない猫だった。


犬は私が生まれた時から一緒にいたが、自分で猫を買うのは初めてだった。


だから、基本的に犬と同じ様に遊んだ。


しかし、猫は鼠のおもちゃを投げると、咥えて持って来た。

どうやら犬と遊んでいるのを見て覚えたらしい。


その猫に、投げた鼠のおもちゃを持ってくると誉めていた。


最近、鼠のおもちゃでは遊んでくれなくなったのだが、本物を私の前に持ってくる。


見事なハンターに育った。



今日は、大晦日だ。

ねずみ年最後の日だ。


正月用のすき焼きの肉を、和牛にするか、輸入肉にするかを家族で相談していたら、猫が何かを咥えてテーブルの上に持って来てニャーと鳴いた。


獲れたて新鮮な鼠だった。



いや、新鮮なのはいいけど、来年は丑年だし、すき焼きは牛だし、鼠年は今日で終わりだし、人間は鼠の肉は食べないし~!


鼠年のトリの日に、鼠を捕って来たってオチか?

洒落が聞いているのは分かるけど、如何するんだこのネズミ?


とりあえず「凄いね~!」と誉めておいた。


猫は誇らしげに胸を張っていた。


しかし誉めるのは私だけ、だから獲物は私の所にしか持ってこない、と言うか何で私の所に持って来るんだよ!



しかし、この猫何処か家庭的な猫で、家族の団欒が好きな様で、家族がそれぞれ自分の部屋にいるとそれぞれの部屋を回りリビングへ誘い、皆が揃った所で丸くなって寝るのが好きだ。


家族の誰かが熱を出して寝ていると、必ず枕元で看病している。


他人には絶対なつかず、先日ケーブルTVの工事の人が来た時には、常にケーブルの人を先回りして「シャ~」と威嚇していた。

工事の人は「あの~、この猫シャ~って言ってますけど~飛び掛ってきませんよね」、と怖がっていた。


どうやら番猫にもなっている様だ。


集団ストーカー―盗聴発見業者が見た真実 (晋遊舎ブラック新書 1)/古牧 和都