この事件、自首してきたと思ったらやはり被害妄想系かよ。
予測はしていたが、少し違う犯人像だった。
予測としては厚生官僚崩れで、基本的な能力は高いが挫折した引き篭もり系かな?と思っていた。
厚生官僚と言う予測ははずれた。
まさかペットが殺されてと言うのが理由とは、全く予想外だったな。
しかし、妄想系と分かった上でその「ペット」と言う部分が気になる。
ひょっとしたら、その「ペット」と言う物は、自分のペットが殺されたのではないかもしれない。
数日前にTVで殺処分されるペットのニュース特集が数本流れていた。
この犯人は、全ての犬などの動物を家族と思っていたのかもしれない。
そのニュースを見て犯行に及んだのかもしれない。
35年前飼っていたペットが死んだ事と、最近のニュースが混同して犯行に及んだと考えられる。
解離状態があると仮定した場合、35年前の記憶も昨日の事と同じくらい鮮明に甦り、そこに現在の刺激が加味される。
そうした人は、現実と妄想の区別が付かなくなる。
この犯人は、恐らくパーソナル障害や躁鬱か統合失調など複数の精神障害を持っているのかも知れない。
しかし、父親のインタビューを見るると「なるほどね」と思ってしまう。
自分の息子がこんな事件を起こし、言っている事はもっともらしい事を言っているが、声のトーンや口調は至って平静、そして腕組みして受け答える。
母親は、そんな事をする子じゃないと泣き崩れる。
そして国立大学へ進学している。
まさに、パーソナル障害を育む環境が揃っている。
もしかすると、そんな家庭だったからこそ少年時代の犯人は、その犬だけが心を許せる家族だったのかもしれない。
時々間違えられるのだが、犯人の精神疾患を話題にすると、すぐに「精神疾患だからといって許されるのか」と文句を言ってくる人がいるが、私は精神疾患と言えど健常者と同じ刑期が必要だと思っているし、凶悪事件を起こした精神疾患を持っている犯人は、刑期が終わっても治るまでは社会に出すべきではないと思っている。