前回、母子家庭の事に少し触れたので少し書こうと思う。


本題に触れる前に、娘の友人の事を少し書こう。

その娘の友人の家庭も母子家庭で、三人兄弟で長女、次女、長男の順である。


離婚したのは長女が子供の頃と聞いているが、定かではない。

長男は現在16歳で長女が19歳、次女が17歳だ。

長女と長男には3年の差がある。


この家庭で注目すべき点は、長男の異常性と次女の異常性と長女の異常性が段階的である事。

この長女は娘が高一の頃からのクラスメイトで、兄弟全員が同じ高校へ通っている為、それぞれの16歳の情報を同じ様な条件で知る事が出来ている。


まず長女だが、異常性はほとんど無く理解力に乏しい程度で、コミュニケーション能力も備わっている。

次女は、コミュニケーション能力が低く(発達障害)、あまり友達を作ろうとしないが、学校には通っている。

長男は、全くコミュニケーション能力が無く、学校に行くといって家を出るが、学校へは行っていない。


これだけでも段階的な変化が分かるのだが、長男はかなり異常性を発揮しており、一昨日病院で相談するようにアドバイスをして、昨日初診に行った。


この3人の兄弟の違いとして考えられるのが、父親と過ごした時間だろう。


相談を受けた時に、この子に絵を書かせてもらったのだが、その絵は特徴的だった。

まず、太陽の位置と大きさだが、豆のような赤い太陽が左上隅に描かれており、山のような茶色の地面に巨大な幹の木が二本描かれており、枝の無い葉が少し緑色に塗られているだけ、その絵には家も無く蟻の様なサイズの人が4人描かれていた。

ちなみに空は水色だった。


その長男の異常性なのだが、人のものと自分の物の区別が付かない。

長女のDSを許可も無く持ち出し、付いていた買ったばかりのマスコットをナイフで切って外し、データは全て上書きして、それまでのデータを全て消していたし、次女がDSを買う為に貯金していたお金を盗んで使っていた。

そして不登校&バイトもすぐ辞めてしまい、友達と遊んで来るといって一人でゲーセン。


これは、まだ分析していないのでこう言う事実があったと言う事で留めておく。


さて本題に入ろう。

まず、何故に母子家庭で育った子供が犯罪に遭いやすいのか?


一言で言えば「危険認識の欠如」と考えられる。

まあこれは母子家庭に限った事ではないのだが、母親と言う物は何かと過保護になりやすい。


すぐに「危ない」と言って「させない」傾向がある。

これは、最近多いエスカレーター等の挟まれる事故等にも共通する事なのだが、例えばブランコで遊んでいて、鎖と鎖の間に指の皮を挟んで痛い思いをする、すると「稼動部分」は挟まって痛い思いをすると言う一つの危険認識をする。

私は、子供の頃に遊具等でよく怪我をした。

その為、固定してある所と稼動部分の接する所には危険認識を持っていて、エスカレーターに乗る時もステップの中心に乗り、稼動部分は極力避けるのが普通だと思っていて、エスカレーターに乗る時には必ず安全な所を選んで乗るのが当たり前だと思っていたし、それを意識した事は無かった。


その為、エスカレーターでサンダル履きの女性がステップに開いた穴に足を入れて、指を切断してしまった事故のニュースを聞いた時は信じられなかった。


その他にも、沢山怪我をする事で多くの危険認識を持って行ったし、それは現在でも同じだ。


私の母は、そうして怪我をして帰ってきても「気をつけなさい」と言うだけで「禁止」されなかった。

そうした小さな危険認識を積めば積むほど、自然と予め予測するようになる。


車の運転も同じで、一度追突されて鞭打ちになってから、赤信号で停車していてもルームミラーで後続車を見るようになり、ぶつかりそうな車をルームミラーで確認し、少し前進するだけで追突される事を何度も回避している。


子供の頃から「危ないから」と言って「させない」事は、危険認識が蓄積されずに、予測し難くなる。

子供の頃の小さな危険は滅多な事では大怪我にはならないが、大人になってからの危険は生死に関わる事が多くなる。


娘が幼稚園や小学生の時に、娘が川で遊んでいた時に他の子供の母親から怒られた事がある。

「子供をそんな所で遊ばせるなんて、何か有ったらどうするんですか?」

いや、俺の子供の頃はそう言う所が子供の遊び場だったし、そう言う所で遊ばせたいんだが・・・


今の世の中、遊具で怪我をしたとか、遊具で不幸にも死亡事故が起きたと言う事が有ると、すぐに責任追及して公園や学校の遊具が撤去されて消えて行く。


責任追及の前に、危険認識を植えつける事だろうに・・・


今の親はモンスターペアレントのような親がいるので一概には言えないが、基本的には父親は少々危険な事でも容認してさせる傾向があるし、出来ない事を無理にでもやらせようと言う厳しさがある。

それが、経験値の違いとなって成長と共に違いが出てくると考えられる。


危険認識が低くなればそれだけ犯罪に遭いやすくなってしまう。



前記の、娘の友人の話を持ち出したのは、父親と過ごした時間による違いの一つのバロメーターとして見る事が出来るからだ。


もう一つ、生物学的に犬や猿など群れを作る動物のボスはオスでメスがボスになる事は無い。

少し本能的な話になるが、男が怒る時は低音になるが、女が怒る時は高音になる。

同じ男でも低音の声がドスが効いて怖く感じるが、甲高い声の男は神経質なイメージを持つ。

低音で凄まれると怖さを感じるが、高音で凄まれても怖さは無い。

つまり、同じ怒るのでも子供に与える影響は女は男に及ばない。

子育てに於いて、この影響は大きい。




集団ストーカー―盗聴発見業者が見た真実 (晋遊舎ブラック新書 1)/古牧 和都