あの会社での出来事は、色々な事が心に焼き付いている。
今回は、センター長の話を書く。
そのセンター長と始めてあったのは、そのセンター長がまだ営業マンをしている時だった。
施工平米数が明らかにおかしい物件だ事から始まり、既存のカーポートを撤去し新規にカーポート付ける内容だった。
しかし、そこの依頼主はカーポートなど頼んでいないと言われたので、会社に確認するとその営業マンが飛んで来た。
話を聞くと、「カーポートも取るつもりだった」と営業マンは言った。
とんだ馬鹿野郎である。
取ってもいない工事の指示書を出していたのだ。
当然、客は怒る。
その時の営業マンの言い草が「ここを取ったら他も取れるたのに、客を怒らせて取れなくなった。」である。
この時の営業マンが後日センター長になってしまった。
そのセンター長は、工事の事は何も知らない。
矢切とガラリの区別もつかない。
そんなセンター長からの仕事は大変である。
門扉取り付け・・・門柱が無い。
門柱は?と聞くと「そんな物がいるのか?」
じゃあ何処に取り付けるんだ?と聞くと「塀にそのままつければ良い」???
寸法が決まっている既製品の門扉を塀に直接付けたらどういうことになるか分かっていない。
そして、私は断った。
すると、お前には頼まん!と言って、職人暦3ヶ月の班長さんに工事をさせた。
しばらくしてその職人から泣きが入ってきた「出来ません」・・・当然だ。
そいつは門扉など触った事も無い。
センター長は頭を下げて「助けてやってくれ」と頼んできたが「門柱が無いのにどうやって付けるんだ?」と言うと、「よし、分かった門柱の代わりになる物でやってくれ!サービス工事だから何でも良い」・・・
仕方なく、何とか格好を付けてて施工した。
その後、クレームが来た。
そして、そのセンター長は私に仕事を出さなくなった。
しかし私は別のセンターのセンター長達と仲が良かったので、別のセンターから仕事をもらっていた。
その後、あのセンター長から「泣き」が入った。
どの職人に手直しをさせても、クレームが酷くなると言うのである。 当然だ。
客から、最初の職人を読べ!と言われたらしい。
仕方なく、客の所へ行くと「何で手直しするんだ!」と怒られた。
話を聞くと、門扉のクレームなど言った覚えは無いと言う。
真相は、門扉ではなく、門扉を付けた後の工事で門扉が半分しか開かなくなったと言う物だった。
それをセンター長が勘違いして8回もやり直し工事をしていた。
客が怒る訳だ、肝心の部分を直さずに、関係の無い所を何度もやり直していた。
その後のセンター長の言葉にさすがに腹が立った。
「お前、他所のセンターで仕事をもらっているらしいな、そんなに嫌ならこのセンターを出て行け!」
オイオイ、泣を入れて来たので、手がけている仕事を中断して来てやっているのに、その言い草は無いだろう。
でもまあ「このオッサンと縁が切れるのならいいか」と思い、喜んでそのセンターと縁を切った。
私が正式にセンターを移動した後、そのセンターの廃止が決まった。
そのセンター長は、そこに所属していた職人を引き連れて、新しく会社を作った。
私は、仲の良かった職人に、止めておけ!と何度も警告したのだが、親方にしてやると言われて付いて行ってしまった。
その後、その職人は兄弟の土地を無断で担保にして材料費を作ったのだが、お金を支払ってもらえず、生活に困窮し奥さんと離婚、奥さんは子供を連れて実家に帰り、その職人は手首を切って自殺した。
自殺の理由は、兄弟の土地が差し押さえられ、その責任を感じての自殺だった。
そこの社長(センター長)は金を持って台湾に逃げていたのだが、金も尽きて日本へ戻って来た。
しかし、肝臓を悪くして入院、しばらくして他界。
自業自得とは言え、哀れな話である。
ここまで来ると、怨念と言う物を感じる。